第1001話 ガンドリオ沖調査準備
「なるほど、船ね。アルテーラ王国の海軍に頼むのが筋でしょうけれど、まだこの段階では、ね。前の騒動も含めて、海軍には私たちは嫌われているでしょうから」
「以前に捕獲した海賊などの船はコルマノン王国に船員込みで売っていますしね」
「そうだ、また海賊を捕獲して、船と犯罪奴隷にする船員も入手すれば良いじゃないか」
「ハリーは無茶を言うわね。そんな簡単に海賊は居ないわよ」
「いえ、サラ様。このユノワ大陸では落ち着いていますが、コリサ大陸、特にガーライト王国の方ではまだまだ海賊がいますよ」
「でも、アルメルス神国とガーライト王国が融和したから、ガーライトの私掠船は。あ、そうか、そのアルメルス側とは反対側にはまだ不仲な、って言っていたわね。稼ぎは減ったらしいけれど」
「あれ?私掠船ならガーライトの海軍扱いだから勝手に奪えないのでは?」
「神国と融和して稼ぎが減って、アルテーラ王国に来て海賊になった奴らが居たんだから、まだ面倒な奴らが残っているかもよ」
「じゃあガーライト王国で情報収集してみましょうか」
「はぁ、また逃げ出す言い訳ですね・・・」
ローデットの許しを得て、ガーライト王国の港町ホーマに≪転移≫する。冒険者ギルドで話を聞くと、このホーマはアルメルス神国に近いので海賊は減ったが、反対側、王都ムリンの方向の港町では海賊の噂があるとのこと。
ムリンには家政婦付きで拠点を用意していたので、そこに≪転移≫して同じく冒険者ギルドで情報収集すると確かに海賊の話があるという。ただ、ギルド職員には、ガーライト王国としての海賊も活用した戦略もあり得るので王城に話をつけておいて欲しいと懇願される。
「はぁ、面倒だけど仕方ないわね」
「あの王様、冒険者上がりだから怖いんだよなぁ」
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