第981話 不死魔物氾濫悪化3
「ふむ、任せておけ」
大悪魔ファリクスを含めた悪魔、精霊、天使達を≪召喚≫し、ドラゴンやワイバーン部隊も勢揃いした中で、サラが森の焼き払いの大号令をかける。
「さすがに今日の昼間だけで、発生源の被疑エリア全ての森を焼くことは出来ないから、網目のようにまだらになっても良いわよ。なるべく魔物の進行方向を細かく把握できるようにするのが目的だから。皆、出来るだけ散らばって焼き払って来てね」
精霊達も含めた神級魔法≪溶岩≫、≪竜巻≫の乱発、そしてやはり大悪魔≪ファリクス≫の全力などにより、先日までの街道もどきとは比べ物にならない範囲の木々を無くしていく。夕方になり、かなりまだらではあるものの、それなりに地表が見えるようになったところで
「皆、ありがとう。夜に備えて休憩をとって。今夜も激戦になると思うから」
と森の焼き払いは一旦終了する。
昨夜に森の中の村に派遣した900人を除いた1,100人の領軍には、先日に帝国軍が居た2つの村に配置し、その2つに居た帝国軍は3つの街に配置換えさせて戦力の増強を行う。
≪飛翔≫ができない魔術師団員はそれらの村と街に配置して、残りは魔物発生源付近と思われる上空で分散待機する。
「出てきたぞ!」
今夜も昨夜のようにゴーストも含めたアンデッド軍の侵攻であった。街にも大きな骸骨や腐肉が襲って来ている。
その中でやはり気になるのは魔物発生源と思われるエリアの焼き払った場所である。サラ達は≪飛翔≫で魔物へ攻撃をしながら移動してあちこちを見てまわる。
「湧き場所を発見しました!」
「ダンジョンらしきものを見つけました!」
それぞれ発見したという場所は、焼かれて裸になった丘の麓の洞窟、過去の砦の跡と思われる場所であったが、確かにそれぞれからアンデッドが湧き出ているようであった。
「やっぱり他にもあったのね。さらに他にも無いか、夜のうちに探そう!」
しかし、焼き払って見えるようになった地表の範囲ではこの2つのみが発生源のようであった。
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