第976話 不死魔物ダンジョン探索2

「生存者2名発見!怪我で歩けなかったようですが、ポーションで回復済みです!」

何度目になるか、先に潜入していた帝国兵の生存発見の連絡が水精霊シルビー経由で各班に伝えられる。

「よし、探索は最寄り班に引き継いで、発見班は出口まで被保護者を案内しろ。その後は地下2階の入口で合流!」

ハリーとしても帝国兵の全滅を確認することすら覚悟していた中で、まだ良かったと思いながら指示をする。


一方、地下3階を探索しているサラたちは中々地下4階への階段、もしくはダンジョンボス、ダンジョンコアに辿り着けていない。どうも地下3階はかなり広いようである。ただ、分散探索した結果の地図を突合していくことで、何となく最奥はこちらか?と思える方向が出てきたため、行き止まりから戻ってきて合流したメンバを再度そちらの方向への経路に割り当てて行っている。



「発見しました!扉です!」

このダンジョン、扉があった場所はなかったので、明らかにダンジョンボスか何か重要ポイントであると推測される。

万が一の外れの可能性もあるため、また全ての班が一つの部屋で戦闘参加できるとも思えないため、ある程度の班は探索を継続させながらサラ、ティアーヌなどの主力を中心としたメンバで扉を開けて侵入する。


「ほぉ、ようやく到達者が現れたか。しかもなかなかの美女たちでは無いか」

このダンジョンというか最近のアンデッドばかりの魔物対応の中で、初めての敵方で会話ができる知性を持った者との遭遇である。

「今回の魔物氾濫の首謀者はあなた?」

「さぁどうだろうね。血をささげて眷属になるのであれば教えてやろう!」

「力づくで教えて貰うことにするわ!」

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