第975話 不死魔物ダンジョン探索

ハリーを含めた騎士団員を中心としたメンバは、生存者の確認のために全ての分岐をしらみ潰しに捜索を行う。洞窟タイプというように、扉もないアリの巣のような作りであり、生存者はどこかの袋小路で息をひめていると想定している。

従士団員はいずれも冒険者登録をして、魔の森だけでなくダンジョン探索で訓練させていたこともあり、どの班にも地図製作できるものを配置することはできている。そのため分岐ごとに班を分けて進み、どこかで班同士が合流したら地図を突合して未捜索部分を特定してさらに探索を進めるという方法をとる。

魔物もスケルトンやゾンビ程度であることがわかっているので、生存者発見のために「救助に来たぞ!」と随時声を上げて反応がないかを確かめながら進む。


一方、サラを含めた魔術師団員を中心としたメンバは、生還者に確認した地下3階への道順を最速で進む。生還者からの言葉では、現地の分岐でどちらかが正解か分かりにくいところでは班分けをして同時進行する。

そのため、ハリーたち生存者捜索班と違い圧倒的な速度で地下2階、そして地下3階にたどり着く。

「さぁここからはゴーストらしいし、多分生存者はこのフロアに居ないと思うから、遠慮なく行くわよ」

「遠慮なく、ですね!」

この地下3階の道については、生存者からはまともな情報もないため、最奥への道を探す必要がある。分岐があるごとに班分けをし、場合によっては精霊や悪魔だけでも先行させることにより、まるでアリの巣に大雨が染み込んでいくかのように、数の暴力で進軍する。本来Cランク魔物であり通常攻撃が効かなくて手強いはずのゴーストであるが、魔法攻撃が主体のこの班員構成では、EランクのスケルトンやDランクのゾンビに比べてもそれほどの脅威では無い。

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