第965話 不死魔物被害状況
地図に従い、森にある17の村々辺りの上空へ≪転移≫して位置確認をした後に地上に降りて村の被害状況を確認してまわる。
結果、被害がなかったのはアンデッドが到達していなかった領都を含む2つの街の近くなどの8村、怪我人がありながら耐えていたのが3村、残り6村は生存人なしであった。6村の中には一部の村人だけでも街に逃げ込んだ村も含まれているので全滅のみではないのが救いである。
耐えていた3村では、怪我人は治療した後に帝国軍の護衛付きで近くの街に避難させたので、無人になったのは9村ということになる。
地図に状況をマークして行くことで明らかになったのは、山脈の東側に広がる森の中でも北側にのみ被害が発生しており、その中心部は山側、つまり森でも北西部に今回の原因があるようである。
「さすがドラセム卿。早速の発生源の推定、大変助かります。まだ被害が無くてもこれから被害の可能性がある2村には近くの街への避難指示をしたいと思いますので、帝国の者を送り届けて頂けたらと助かります」
「他はどうされますか?ここまで広大ですとドラセム家のみでは包囲できません。また森が邪魔して殲滅ができないので、森を焼くことも許可頂けると助かります」
「帝国を上げての軍隊派遣、そして森を焼くこと、いずれも領主の伯爵を説得する必要がありますね。わかりました。私と宰相を領都までお連れください」
「「陛下!」」
大臣達から反対の声も上がるが、皇帝と宰相は国家の大事であると押し切る。
「お待たせしました。では向かいましょう」
皇帝、宰相と将軍を含めた数人の護衛を連れて、サラはハリー、ティアーヌの2人と一緒に領都の城門近くに≪転移≫する。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます