第957話 ワイバーン部隊準備
侯爵領に戻ったサラ達は、スラム街の縮小に向けた取り組み、各拠点の土木工事、帝国への派遣でわかってきた領軍の見直し等に取り組んでいたが、少し落ち着いたところでハリーがサラに相談をする。
「なぁ、この前に宰相が言っていたワイバーンの部隊、俺たちも欲しくないか?」
ドラセム家の従魔についてはほぼハリーが面倒を見ていたので気になっていたらしい。実際にワイバーンのワンを卵から育てて乗りこなしているハリーである。元々活用していたレーベルク帝国だけならまだしも、これからというコルマノン王国に負けていられないという思いがあるようである。
「そうは言っても、卵ってそんな簡単に手に入らないし、卵から育てるのは大変だったじゃない」
「そうなんだよなぁ。なぁ≪支配≫の魔法とかで何とかなんないかな?」
「ストラデル、どうなの?Aランク魔物のワイバーンに効くのかな?」
「ふむ。ある程度弱らせたところでなら≪支配≫が効くであろうが、先に従魔屋を待機させておいた方が良いだろうな」
「そうなのね、ありがとう」
早速、ミケラルド商会の系列の従魔屋に相談してみる。
「そうですね、大きな従魔の証が複数必要ですので少し準備時間を貰えますか?それに鞍や鐙(あぶみ)も用意しますので」
「なら、大人しくさせている状態ならば従魔契約ができるということ?」
「はい、反発する意志が残っていれば失敗しますが、戦闘で弱らせたり餌で懐かせたりというのはそれなりにあるパターンですので」
「次はワイバーンをどこで飼うかだな。ワンだけなら代官地で良かったけれど」
「代官地はこれ以上広げたらダメと言われているし、領都の領主館はそんな広くないしね」
「サラ様、ハリー様、以前に街道より北の魔の森で焼き払った場所に、代官地のような拠点を作るのはいかがでしょうか?ワイバーン達には魔の森の奥の方で自由に食事させることもできますし」
「さすがローデット!」
「うーん、ワイバーンだけの拠点って危なそうに思われちゃうよね」
「はい、近衛を含めた領軍の訓練地も兼ねてはいかがでしょうか?」
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