第846話 海賊尾行2
サラは、コルマノン王都ワーズからアルテーラ王都ゴルガに転移して、第3王子ダニエーレ・ロリアルド・アルテーラとお付きの騎士爵エドガルド・タカマーノに、海賊の隠れ拠点を発見した旨を伝える。
「なに?海軍の拠点を海賊が使用しているというのか?」
「少し時間をください。海軍の知己に確認してまいります。その前に私にも現地を見せてください」
海賊拠点の近くに設けた拠点に転移してタカマーノにも見せる。
「確かにあれは海軍の軍船たちのようであるな。この島の位置関係は?」
タカマーノに大まかな位置を伝えてゴルガに送り届け、以前の騒動の際に没収していた元海軍閥幹部の屋敷にて連絡を待つことにする。
海賊拠点を見張る拠点でも、海軍たちに見つからないように火も使わない野営を、ミリアーノ達が買って出ている。何かあればすぐに連絡がとれるように、昔にミリアーノ達と組んでいた元悪魔教団員のうち精霊召喚ができる者も野営に参加する。
朝一番にタカマーノから連絡があり、ダニエーレ王子の屋敷にサラたちは呼ばれることになった。
「タカマーノ、どうだったのだ?」
「我が国としては辛い結果になります・・・」
「つまりは海軍の関与は確実なのか」
「はい、海軍全体ではなく一部の暴走でした。先日のアルメルス神国での各国合同軍で陸軍のみが活躍したことへの妬みと思われます」
「で、どうすることになったのだ?」
「はい。まずは海軍の内部で粛清すると話になりましたが、それでは軍船の移動に時間がかかり海賊の被害が続きます。そのため、先日の神国での合同軍の転移を踏まえて、サラ様に転移して貰えないかと。ただ、軍船ごとの移動は流石に、となると海戦ではなく島内での陸戦が主に?そうなると海軍だけでなく陸軍にも出張って貰った方が良いのか。いや、陸軍なんかに頼めるか、いや他国侯爵のサラ様に頼むならば、と侃々諤々と・・・」
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