第821話 再アルバジル脳内2
そのご当主のサラ様、≪転移≫とかいう魔法まで覚えて、あちこちに飛び回っているらしい。
それに合わせて、この前はお友達の嫁ぎ先らしいヴィリアン侯爵領であふれていた魔物退治に従士団を連れて行っていた。その後は、別の大陸に各国の軍勢と一緒に従士団を連れて行っていたらしい。
そのときでも俺たちは代官地護衛が業務だから、もちろん留守番。俺はその方が楽で良い。狩りがしたければ近くにダンジョンや魔の森もあるし、そこで小遣い稼ぎするぐらいの時間的余裕は貰えている。
なのに、後から追加になった隊員は近衛騎士隊に異動を希望したりしているんだよな。
サラ様たち美人のお近くに行きたいらしい。他の第1~第3騎士隊は元レーベルク帝国、元アルテーラ王国、元アルメルス神国の軍隊出身ばかりだから、護衛隊のために購入されたもともと一般人?の犯罪奴隷では所属できそうになくて近衛騎士隊らしい。まぁあれも元暗殺者ギルドの出身ばかりなのにな。
それに、いくら美人でもドラゴンすら従えるあんな女性陣の近くが良いのかねぇ。しかもサラ様のお相手は従士団長のハリー様って噂も流れているのになぁ。
そんな女性陣より、家政婦として増やしてくれた女性陣たちの方が身近な存在だし、いつも一緒に居られるのに。結構かわいいのも多いぞ。
そうそう、そのサラ様、トロールのストーンゴーレムの配置だけでなく、最近では従えたドラゴンを開拓地の北部に住ませているみたいだ。それに暇があればドラゴンを狩りに行っているみたいだな。Sランク魔物ってそんな簡単に狩りに行く相手か?
それに龍牙兵ってなんだアイツらは。豪(えら)いものを貰ってしまったよ。あと、神級の魔法回復薬も預けられたよ。万が一のときには使うようにって。まぁ俺もサラ様の家臣団幹部ということか。
元盗賊の犯罪奴隷なのに。家臣使いが上手いのか下手なのか、本当に良く分からんな。
まぁ奴隷だから元々逆らえるわけでもないが、俺のこの生活を守るためにも、この代官地は平和であって貰わないといけないから、護衛隊の皆、これからも頑張ろうな。
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