第718話 最前線基地セントハム
最前線基地であるセントハムは、最前線とは言っても森のお陰で陸戦が実質的に行われていないため、意外と殺伐した感じはしていなかった。
どちらかというと、魔物にあふれる森への最前線として冒険者があふれる街であった。
そういう意味では、隊商としての偽装のためである、サラ作成の特級魔法回復薬とスクロールの商品は需要が高い物であるので、そのまま大規模商店を探して納品を行う。
今後の定期的な納品を要望されたが、仕入れが不安定なため、と断ってある。
実力主義のガーライト王国での陸軍の駐屯地であるだけでなく、荒くれ者が多い冒険者にあふれる街であり、美人のサラやティアーヌたちが含まれる集団のため、変に絡まれることもあるが、そういうことをする相手の戦闘力はそれほどではなく、適当にいなしてある。
冒険者としては、こちらの大陸の魔の森、そしてその中にあるであろうダンジョンなどの探索もしてみたいのだが、孤児まで使ってサラの暗殺を図ろうとするアルメルス神国のことを考えると、宰相の指示の通り急ぎ神国に入る必要がある。
宰相にはガーライト王国に無事に着いたこと等を報告していると、
「コルマノン王国としての使節団も港町ラブリニーで準備完了である。こちらは直接アルメルス神国へ渡航するので1週間ほどで神国に到着できる見込みであるから、神国の首都ダラムに急ぐように」
と指示をされていた。
首都ダラムは、神国でも西部の方にあるため、まだ東部に入れていないサラたちは移動を急ぐ必要がある。コルマノン王国の使節団も西部の港に到着するはずだからなおさらである。
冒険者が多い街のため、武器を含めて戦闘などに便利な魔道具の店もあるので、見てまわりはしたが、ここでも高級品や魔導書は無かった。
予定通り、サラとティアーヌのみが南の山に向かい、街に残ったメンバにて食料や薬草など補給などを行う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます