第687話 魔物殲滅作戦進行
魔の森の端から半日行程ずつ陣地をずらしての魔物殲滅が1回終わると、人間の領域から1日行程の中に魔物村が無くなったので、人間の村への襲撃の危険も無くなったと見なし、3村に6人ずつ分かれて待機させていた者たちも合流させる。
それからは、東部、中央部、西部の3チームのまま半日行程ほどでのローラー作戦による殲滅、それが終われば次の拠点に移動、を繰り返す。
魔の森の端から3日行程ほどになってくると、出現する魔物はCランクになってきて、森の中では白猿ホワイトエイプ、川などでは巨鰐ジャイアントクロコダイル、木々の少ない場所では牙虎サーベルタイガー等になる。ハイオークの村も出てくる。
ここまで来ると、1対1で魔物を退治するには心もとない者も出てくる。ただし、彼らはあくまでも集団戦を行っているので周りからのフォローにより、狩りを継続できる。ここまでくるとようやく連携の訓練が訓練らしくなってくる。魔法使いによる攻撃や回復魔法と騎士団の攻撃や盾による防御が互いを助け合うのである。怪我の量は増えて行くが、まだまだ命の危険というほどにはなっていない。
もちろん今年8歳になって騎士隊や魔術師団に参加した3人を除いてであり、この3人には直接戦闘は厳しいので、先輩たちを見ながら素材の回収など補助作業に専念させている。
だんだんと慣れが出てきたのと、進むにつれてヴィリアン侯爵家の領地としての魔の森の範囲が狭くなってくるため、このCランク魔物エリアにたどり着くのには1ヶ月ほどであった。
これに対して、このCランク魔物エリアは狭くなって1日行程ほどの距離であるが、1週間ほど殲滅に時間がかかった。
ヴィリアン侯爵家の領地として残す魔の森の領域は、Bランク以上の魔物が生息する山岳部となったところで、分かれていた3チームが合流する。
そこで、このタイミングで誕生日を迎えることになった、ミーナ、アルベール、リリアナや、元暗殺者ギルドの子供などを中心に、大量に集まった美味しいハイオークの肉などを用いたパーティーを行う。≪時間停止≫の機能付きの魔法の袋に入れて来たお酒や甘味なども取り出し、久しぶりに羽目を外したイベントになる。
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