第686話 魔物殲滅作戦開始

従士団を3チームに分割して、まずはその先に発見されているオーク村やゴブリン村をそれぞれが殲滅することにする。サラのいる中央が一番強力であるので、騎士隊の人数が一番少ない近衛騎士隊を選択している。


どのチームも10数人以上いるので、EランクやDランク魔物相手では命の危険はないが、少々の怪我は覚悟の上である。どのチームにも回復魔法を使える魔法使いを配置するだけでなく、魔法回復薬もそれぞれに持たせているので、即死攻撃を受けない限りは問題ない。


まず初日にそれぞれ1つずつのオーク村もしくはゴブリン村を殲滅し、時間が残れば身近な森の中の個別の魔物も狩る。そしてまだ明るいうちに陣地に戻り、3村に駐在の18人とも順次交代をする。

殲滅した村は、別の魔物が再び住み着くことを回避するため、家屋などの施設は全て燃やしておく。回収しておき3村での資材として提供することも考えたが、見るからに不衛生な感じであり病気の蔓延などを避けるためにも焼却処分にする。


翌日も、西部と中央部には日帰り範囲に発見済みのオーク村が残っていたので継続し、東部では何人かの小隊に分割して、それぞれが昼までに進めるところまで進みながら魔物狩りを行い、明るいうちに陣地に戻るようにした。

3日目からは西部も中央部も小隊に分かれて日帰り可能な範囲でのローラー作戦を行う。

それから3日ほど繰り返すと、その半日の行動範囲内の魔物はほぼ殲滅できたようで、今後の対策について、再度話し合う。

「手前はかなり減らせたから、もう少し奥まで進もうか」

「陣に戻って来ていると時間が勿体ないので、中継地を作りましょう」

「まとまった場所のあるオーク村の跡地に設営しましょう」

「これからは各チームの連携が取りにくくなるから、ますます密に連絡を取るように」


遊軍のトリストフたちは中央のオーク村跡地を拠点にしながら、≪飛翔≫で少し奥地まで飛んでいき、先にその辺りに居るCランク魔物である白猿ホワイトエイプなどの狩りを進めておく。


この辺りになるとダンジョンらしきものも発見されたので、岩場や川などの情報と合わせてダンジョンについても触れた地図を作成しておく。ただ地図は機密情報になるので、その扱いについては完成後にフェルールに委ねるつもりである。

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