第685話 魔物殲滅作戦準備2

領都に待機していたメンバからの、フェルールたちの馬車の到着の連絡を受け、いったん領都にサラやハリーたち一部メンバだけ戻る。

あまり立派ではない侯爵家の屋敷に案内されて、侯爵家の人たちに挨拶をすることになる。

「こちら、帝国戦でも活躍されたサラ・ドラセム伯爵とその仲間です。魔術学校の同級生でもあり、私の魔法の師匠でもあります」

「ご紹介にあずかりましたサラ・ドラセムでございます。この度は冒険者として、ヴィリアン侯爵領の魔物討伐に参りました。よろしくお願いいたします」

「騎士団たちから話は聞いています。到着早々村を救っていただき、さらに村々の防壁を構築いただいたとのこと。感謝しています」


その後は、第1騎士団長、第2騎士団長や宰相たちに魔の森の魔物の状況などを聞くも、サラたちのように上空を飛んで偵察できるわけでないこと、魔の森付近以外でも出没するようになった魔物の討伐を少数で行っていて、すべて後手後手で情報はあまりないことが分かる。ただ、領内に出没する魔物はいずれもDランク以下であったことは確認できた。

「やはり一度、領内の魔の森での、魔物の間引きをした方が良いのでしょう」

「お願いできるのであれば」

「かしこまりました。村民たちが生活の糧をえられているようですし、魔の森を焼き払うようなことは避けますが、かなりな力技もご容赦ください」

「は、はい」


騎士団たちは通常通りの巡回で手一杯のため、サラたちのみで魔の森へ侵攻することも合意される。当然フェルールは令息夫人であるため、領都で待機である。

「サラ様、安全なところからのお祈りで申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします」

「もちろんです。騎士団の方たちの怪我の回復も重要な役割です」


陣に戻り、3村で仮拠点を与えられている6人たちの代表者も水精霊シルビー経由の伝言で参加して、今後の対応を協議する。

「予想通り騎士団は参加しないため、俺たちだけで行動を行う」

「その方が、ドラセム家従士団のメンバ同士の連携訓練に良いですね」

「まぁな。ということで、相談していたように、西側は第1騎士隊、東側は第2騎士隊、中央は俺たちサラの冒険パーティーと近衛騎士隊を中心に。西側には村に配置した以外の帝国で採用した魔術師団員4人、東側にはアルテーラ王国で採用した魔術師団3人が同行する。残るトリストフたち魔術師団員は遊軍として陣地で待機」

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