第650話 転移帰省
依頼された内容的にも早くに帝都にたどり着いた方が良いことは分かったので、転移陣を最大限に活用する。
まずサラがエルフ村近くの風精霊ジョステルの祠に転移して、帝国との国境の龍の棲む山を越えたところに転移先をセットして、ハリーたちとバトルホースたちを転移する案である。
ただサラが≪飛翔≫を使って1人で龍の棲む山を越えさせるのは危険と反対され、結局は≪飛翔≫が使える者も同行することになった。魔の森の開拓の合間に、利便性が高いから優先して≪飛翔≫と≪爆炎≫を訓練していたミーナ、アルベール、リリアナたちである。そうなると元々≪飛翔≫ができるティアーヌも入れると、冒険者パーティーで残るはハリーだけになる。
せっかくなので先日の弓のお礼も兼ねてエルフ村へ転移して挨拶をし、サラも実家に顔を出した後、帝国による侵略時に地龍ドレイクや飛竜ワイバーンなどを多数しとめた山の間道の上空を飛んで龍の棲む山を越える。
当時あれだけの死体を積み上げたにもかかわらず、どこから湧いて来たのかドレイク達が復活しているのを下に見つける。
無事に山を越えられれば良かったのであるが、血気盛んなワイバーンが居るようで、ときどき襲撃してきた。サラ以外のメンバに、訓練として≪氷壁≫で行動を制限しての≪氷結≫で対応をさせて自信をつけさせることになった。
ハリーの従魔ワンが居るからワイバーンが身近に思うこともあるが、Aランク魔物でありそれと対戦経験をつけさせるのである。前回にこの山に訪れたときにはほぼサラが対応していたので、良い経験になったはずである。
ただ、前回のようにSランクかそれ以上の龍ドラゴンを呼んでしまっても大変なのであまり大掛かりな狩りにならないように注意はしていた。
そうこうして無事に、山を越えて帝国領に入る。
そこに天使マルカルロを≪召喚≫して絶対座標を確認してから、王都ワーズに転移で戻り、その座標に向けた転移陣を設置してハリーと6人分のバトルホースを連れてくる。
「ワイバーンとの戦闘経験、俺も参加したかったなぁ」
「ハリーだけでは空を飛べないし、ワンに同族と対戦させることになった方が良かった?」
「あいつはやりたがるかも・・・。俺は嫌だからこれで良かったのかな」
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