第617話 ドワーフ引越
念のため、材料の品質の確認のために、サラが鉄鉱石を預かって魔法で精製をしたものをベンノ父に見せると満足して、すぐにでも、とのことであった。
早速サラが転移陣で王都に帰り、家宰ローデットに王都の拠点近くで店舗兼住宅の追加調達を再開して貰うように依頼する。ベンノの両親が住むのとベンノ親子の商品を並べる場所として、である。ベンノの基本拠点は木が豊富な開拓地ではあるが、馬車で1時間程度の両親宅とは使い分けて貰えば良い。両親も開拓地での大鍛冶設備を利用しつつ、店舗兼住宅で小鍛冶設備を、という発想である。
このドワーフ村にある両親の家財道具や鍛冶設備は魔法の袋に入れて運搬することにする。そうすると、カーヤが修業でドワーフ村に滞在するときの家は、ベンノの実家でも良いのでは、となる。
サラは、ローデットには土精霊ペクトーンのための祠の調達も頼んでおいてから、カーヤを連れてドワーフ村に戻る。
「カーヤと申します。ぜひ剣などの鍛冶の修業をさせてください」
と村長に自作の剣を見せてお願いをすると
「ふむ。その歳で既にここまでとはなかなか。相応しい者を紹介しよう」
と承諾される。
ベンノ親子にも顔合わせをし、ベンノの実家の購入についても合意される。
その上で、ベンノ親子には≪簡易契約≫ではあるものの、サラの魔法のこと等を口外しないことを約束して貰う。その上でベンノの実家の一部屋を転移陣用に確保し、転移陣の上には床板を敷いてカモフラージュする。
サラたちはアルテーラ王国の王都ゴルガに戻って調査を継続する予定なので、ベンノ親子は先に王都に向かわせることにする。
そのため、サラたち6人とカーヤはいったんドワーフ村の宿に泊まり、翌日に引っ越し作業を行う。とは言うものの、魔法の袋に色々を詰め込んで転移陣で開拓地に連れて行き、余っている一般家屋に仮住まいするようにしただけである。
もちろん開拓地や王都の主要メンバへの顔合わせも行う。その上で、ダンジョンからの鉄鉱石の調達などもメンバに頼みつつ、ベンノには開拓地に木材乾燥施設などの構築から頼むことにした。
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