第612話 ドワーフ村
サラたちはトリストフたちに王都ゴルガでの継続調査を頼んでおいて、ベンノを連れた7人でドワーフ村に向かう。
ベンノが馬に乗れるようになったので、従魔屋でベンノの分もバトルホースを調達した。
今までの大きな街道と違い、山に向かう細い道もあり、いくらかの魔物との遭遇もあったが特に問題は無く、1週間ほどでドワーフ村に到着する。馬車では2週間ほどかかる行程とのことであった。
村の入口では、ベンノが居たおかげですんなり入らせて貰うこともできた。また、ミケラルド商会からの手紙もあるので、村長のところに挨拶に伺うよう調整を依頼する。
ドワーフ村は、エルフ村と違い人間との交易もそれなりにあるため、宿や商店もあり、サラたちはまず宿に手続きをする。ベンノが自分の家を、と申し出てくれたが、さすがに6人も一度にお邪魔するのは、と遠慮した。
そのベンノと一緒にベンノの実家に行くと、
「この馬鹿者が」
という言葉から始まったが、サラたちには
「皆様、バカ息子を助けて頂いた上に、こちらまで連れて来て頂き誠にありがとうございます」
と丁寧な挨拶をしてくれた。
「いえ、成り行きで保護することになったのと、もともとこちらの村にはお伺いする予定でしたので、お気になさらないでください」
「そうでしたか。この村にはどういった御用件だったのでしょうか」
「コルマノン王国で留守番をしている仲間に、ドワーフの鍛冶職人が居るので土産話にと思っていました。また、土精霊の祠のお話も伺ったので、そちらにもお参りさせて頂けたらと思っております」
「それはそれは。では祠へご案内いたしましょう」
と、ベンノだけでなくご両親もついて来て、土精霊の祠に案内されることになった。
ドワーフ村自体が鉱山の山すそにあるのだが、その鉱山の入口近くに祠はあった。
「鉱山で良い物が採掘できますように、と皆が祈ってから鉱山に入れるような場所なんですよ」
とのことである。
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