第608話 バスキ盗賊後始末2
サラがローデットとクリストンに相談した結果を、バスキのミケラルド商会に相談に行くと、快く引き受けて貰えることになった。
彼らはバスキ全体の発展が自分たちの発展につながると考えているため、中規模商会が破綻したままは好ましくないとのことであった。
実体としては、ミケラルド商会としてドラセム家とは上手くやりたいという裏事情もあったのであろうが。
続いて、川のねぐらに捉えられていた使用人3人とも話をする。逃げられないように足を傷つけられた上に鉄球の足かせをさせられていた彼らは被害者であり、治癒は済んでいる。
その上で、今後の身の振り方を聞くと、若い女性2人は
「川のねぐらは嫌な思いしかありませんので、当然あそこには戻りたくありません」
「それにこのバスキの付近では私たちのことを知られてしまっているので、できれば全く別の地域に行きたいです」
「コルマノン王国でも?」
「連れて行っていただけるならば、ぜひ」
という。サラたちの心当たりとしては、魔の森の開拓地ならば家政婦的な仕事でも助かると思うので、
「しばらく、この別宅でのんびり休養していてください。王国に帰る便で運んで貰います」
と決めるのであった。
入手した船が交易でラブリニーに行く際に乗せて貰い、ラブリニーには開拓地の護衛隊に迎えに行かせれば良いと考えたのである。
残るドワーフの希望を聞くと、
「できればドワーフ村に一度帰りたい。その後はまた考える」
とのことであり、もともと行く予定だったので一緒に行くことになった。
以上から、資産だけでなく捕虜等の扱いも整理がつき、犯罪奴隷になった盗賊、領軍の隊長格、商会頭の愛人たちは売却、川の荷運び人たちも同様。商会の運営ができる犯罪奴隷4人はサラたちが引き取り、ラブリニーとバッソに移送。悪事に関係が無かった商会店舗メンバ6人、船員10人、荷運び人3人は、ドラセム商会に商会は変わっても同業務として継続雇用。川のねぐらに居た使用人2人は開拓地で使用人に、ドワーフ1人はとりあえずドワーフ村まで旅の同行、である。女性は店舗3人と使用人2人である。
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