第605話 バスキ盗賊屋敷2
最終的にこの屋敷で捕獲したのは、ボスを含めた盗賊が5人、荷運び人らしきものが4人、家政婦などの使用人らしいものが3人であった。使用人の中にはドワーフが居て、彼が捉えた馬車の解体や盗賊たちの武具の修繕などをさせられていたようである。ドワーフを含めた3人は鉄球付きの足かせをはめられていた。
荷運び人はそのまま船を操り、港町バスキまでの運送も行っていたとのこと。
従魔は残っていないようであり、盗賊たちの荷馬車2台も使用して、使用人たちも含めて19人すべてを3台に乗せて港町バスキに戻ることにした。
ボスの部屋にあった書棚や机はすべてそのまま魔法の袋に収納し、調理場などに保管されていた食料は道程で食べるためにも貰っておき、倉庫にあった諸々や盗賊たちの武具なども一通り回収してある。
3日かけてバスキの街に戻ると、冒険者ギルドからの依頼書を見せて門番にそのまま3台分の捕虜を預けた後は、商人たちが逃げる前にバスキの商人たちが居るであろう倉庫に駆け付ける。
水精霊シルビー経由で連携を取っていたトリストフたちが見張っていたのに合流すると、倉庫内から逃げ出していないとのこと。
できるだけトリストフたち6人が表に出ないように、サラたち6人が裏口にも分かれて倉庫に押し入る。
ここには盗賊行為のことも知らない者たちも多かったようで、冒険者が剣を持って侵入してきたのを見て、逆に強盗の襲撃と思ったようであった。盗賊の仲間と認識しているかどうかの区別がつかないため一通り縛り上げて、明らかに態度が違った者だけ別に連れ出して、商会に案内させる。
途中で衛兵の詰め所にも寄り、倉庫に残してきた縛り上げた者たちを、門番に預けた者たちと同様に尋問することとを依頼すると共に、商会にも立ち入ることを告げて同行を求める。冒険者ギルドからの依頼書と金級冒険者の証明書を見せることで、しぶしぶながら了承される。
詰め所では、川のねぐらで入手した書棚や机を含めた証拠書類も合わせて提出しておく。
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