第555話 奴隷妊娠

家臣団を急激に大きくしたのが少し落ち着いた頃、家宰ローデットの誕生日になり皆で祝うため、本宅に皆があつまる。こういう時にはいつもの決まりのように、代官地からも隊長2人アルバジルとルーカイ、そして元家宰ブラハルトが来るようになった。


皆から祝いの言葉を貰った後、ローデットが発表する。

「もう一つお祝いがあるのです。こちらへどうぞ」

と、孤児院を運営しながら料理人と家政婦をしている夫婦、デュドニとガエルを真ん中に案内する。

「恥ずかしながら、子供が出来ました。先の娘は不幸に亡くしましたが、ここで多くの子供たちと接するうちにまた子供を望んでも良いかと思うようになりました。気持ちの変化は皆様のお陰です」

と夫婦は照れながら報告する。


「おめでとうございます!」

「お父さん、お母さんおめでとう!」

など、仲間や孤児たちからはお祝いの言葉がかけられる。

ただ、一部からは

「うらやましいなぁ」

という声が漏れてくる。


「確かに奴隷が多いから悩ましいよなぁ」

「うん、気軽に夫や妻を連れてきたと言われても、その伴侶になる人の安全性のためにも困ってしまうけど、あまり制約を設けるのもね・・・」

「犯罪奴隷なら買い取ったりするのだけれど・・・」

とハリーやサラたちが話していると、ローデットから

「そろそろサラ様も誕生日、結婚のことも考えてくださいね」

と言われるので

「まぁ皆、そういう話になることがあればローデットにでも相談してね」

とローデットに丸投げするサラであった。

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