第534話 経済活動

この何ヶ月の敷地追加では場所優先で高い買い取り額を交渉材料にしたため、流石に何枚かのミスリル貨を使用することになった。

まだまだ経済的に余力はあるが、店舗の追加購入などを考えるので、王都ダンジョンでの魔物素材の回収や魔法回復薬などの生産活動をおろそかにできない。


王都に帰って来て、王都ワーズダンジョンの攻略は再開している。

リリーとカーヤは職人・商人活動に専念するため、サラ、ハリー、ミーナ、アルベール、リリアナ、ティアーヌの6人が先行攻略パーティーとなり、元暗殺者の12人もそれぞれ6人ずつに分かれたパーティーとなり攻略を進めている。

サラたちはレイスが出現する35階の遺跡エリアをクリアして、マンティコアの草原である36階に挑戦中である。他の2パーティーも順調に階層を深くして行っている。


王都に帰ってからの3月ほどで、ティアーヌが毛皮処理の能力をあげて羊皮紙を作成できるようになり、ミーナ、アルベール、リリアナ、ティアーヌの4人が初級・中級・上級それぞれのスクロールが作れるようになった。お陰でサラは、彼らが未習得の魔法のスクロール作成以外は特級魔法回復薬の調合に専念できるようになった。


また、ミーナ、アルベール、リリアナは魔の森の開拓地で有益な土魔法として、≪投石≫≪土壁≫を習得し、既に習得済みのティアーヌは≪豪炎≫≪炎壁≫を習得している。

サラは≪収納≫を習熟し、ベッド×身長ほどの指輪を製作できるようになり、≪収納≫指輪を持たない元暗殺者9人に1つずつ配布することにした。

また元暗殺者メンバには、王都の魔道具屋等をめぐり、≪炎≫や≪氷≫など何らかの魔剣を最低1つずつ配っている。


皆が魔法訓練や生産活動をしている間に、ハリーは従魔を連れまわして訓練などをしている。ワイバーンのワンも少しずつ大きくなり、角兎ぐらいは自力で捕食するようになった。空も飛べて視力が良いため広い草原でも獲物を早々に発見できるメリットもある。

魔の森の開拓が進んだ後は、従魔たちのストレス発散のためにも、主にハリーが合間で開拓地に連れて行っている。

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