第530話 魔の森開拓

従業員棟の増設発注、孤児3人の引き取りと並行して、様々なことを行っているサラたち。奴隷商に性根が良く地頭が良い者が入荷すれば追加購入する旨を伝え、冒険者ギルドで精霊の祠の調査結果が来ていないかを確認している。後者はアルテーラ王国で噂があったようであると言われたが場所も不明瞭でどの属性かも不明なため、少しの報酬は払いつつ追加調査を依頼する。


また、魔の森で縄張りを決めた場所の開拓も進める。クリストン経由でミケラルド商会の伝手で、材木商と樵(きこり)と共に訪れる。まず生い茂っている木々を無くすことから始める必要があるためである。

「もちろんこれらの木々を素材にできると良いのですが、魔の森なのでいつ魔物に襲われるか不安で、今まで手付かずなんですよ。冒険者の護衛を頼むと利益も出ないので」

と言うので、サラが≪氷刃≫で手前の木の根元を切断して倒して見せる。

「私たちがこれを運び込むと買い取ってくれますか?」

「枝とか落として貰わないとその手間分どうしても安くなってしまいますよ」

「では、樵の皆さんにそこをお願いできますか?」

「魔物からの安全を確保してくれるなら、報酬次第でやるぞ」

「ちなみに、残ってしまう切り株はどうしたら良いですか?」

「それを掘り返すのはかなりな労力だから、家を建てるか農地にするのでなければ放置かな」

「燃やしてしまうのはいかがですか?」

と≪豪炎≫で、少なくとも地面より上を無くすと、

「切り株が残っているより安全だから助かるな」

とのこと。


ということで、戦闘系の仲間のうち魔法がある程度使えるメンバが、≪氷刃≫≪風刃≫などの魔法で木々の根元を切断し魔法袋に収納し、残った切り株は≪豪炎≫等で燃やしてしまう。

これによりある程度の広さを確保すると、今後はそこに切断した木々を置いて行くことにする。そうして根元から切断しただけの木々が溜まったら、樵を連れて来て枝等を落として商品になるようにして貰い、魔法袋に入れたものを材木商へ販売しに運びに行くというルーチンが決まる。

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