第495話 ワイバーン棲み処
途中途中に帝国兵の死体とワイバーンの死体が転がっている場所があり、それらを回収しながら山を登るサラたち。夕方、日が暮れる前に帝国軍の最後尾を発見する。
圧倒的に敵兵の方が多いこと、強力な魔法使いも複数いると思われることから、しばらく様子を見ていると、野営を始める。
魔法使いらしき姿の者と馬に乗る騎士たちが居た。ここまで登れる馬ということはバトルホースであろうし、そのバトルホースに乗れるのは上級騎士たちの可能性が高い。
サラたちはそれ以上の追跡を終了し、少し離れたところから様子を見ながら交代で仮眠をとる。
翌朝、先頭集団が動き出すと気づかれない程度に離れて様子を伺い、後をつけていく。そのうちワイバーンの2匹の棲み処を見つけるとその手前で、1人の魔法使いが前に進み出て、2匹に対して何か魔法をかけたようである。1匹は大人しくなったが、1匹は暴れ出して帝国軍を襲い出す。悪魔ストラデルが『強力な≪魅了≫ではないか』と言う。
暴れ出したワイバーンにやられる兵士もいるが、複数の≪氷槍≫や通常武器によりワイバーンも戦闘不能になる。戦闘が終わると残った大人しい1匹に対して、先ほどの魔法使いが何かすると、そのワイバーンは飛び立ち、西に向かう。
サラは慌てて、帝国軍に見つからないように遠回りしながら≪飛翔≫でワイバーンを追いかけて始末してから仲間のところにこっそりと戻る。
帝国軍はこれを繰り返すことで、自軍の兵士もやられながら、≪魅了≫が成功したワイバーンを辺境に送り出していたのだと想像される。
地龍ドレイクと違いワイバーンはそこまでの群れ生活を送っていないため、ドレイクのような集団パニックによる、王国方面へのけしかけと異なるやり方をしているのだと推測する。
このままでは、帝国兵が少しずつ減るが、きっとたくさんあるであろうワイバーンの巣がある限り次々と王国へワイバーンを送り込まれてしまう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます