第458話 住居追加3

カーラとローデットに相談していた住居追加について、2人から調整結果の話があった。


一応貴族街に子爵として相応しい屋敷も見つかったが、現住所と離れるのが欠点。

今の屋敷の隣、サラたちの店舗兼住居の反対側の隣にある集合住宅、商人が従業員用に使用していたものならば、多めのお金を貰えば譲るとの返事あり。

サラは、帝国との戦争で貰ったミスリル貨もあることから、迷いなく後者を選択する。

従業員20人用であったことから、しばらくは追加も要らないと安心し、敷地間の壁を取り壊してしまう。


店舗兼住居には従来通りカーヤとリリーが、その斜め向かいの屋敷にはサラとハリーとローデットが、そして新しい集合住宅はミーナ、アルベール、リリアナそしてティアーヌが住むことにした。

もちろん食事は隣人カーラも含めて屋敷の食堂でとるままであるし、お風呂も広い屋敷のままであり、従魔たちの馬小屋などや貴族用の馬車小屋も同じであるので、敷地内で従業員等を隣に増築しただけと変わらない使い勝手になった。


これら新住居の取得や引っ越しの合間に、ティアーヌには王都ダンジョンの新規挑戦からはじめて貰い、付き添いのハリーたちと共に早々に11階の鉄鉱石の坑道まで到着して貰う。そして鉄鉱石の採掘も覚えて貰いつつ、途中で入手した毛皮により羊皮紙を作成する毛皮処理も覚えて貰うようにして、少しでもアルベールとリリアナと同じ作業ができる時間を増やすようにした。



また、そうこうしている間にティアーヌも既存メンバと日に日に仲良くなり様々なことを明るく話せるようになった。その中で、出身であるという森のエルフの村が、サラの故郷である辺境の近くの森であることも分かる。風精霊ジョステルの祠もその近くであるという。

サラとカーラは、それぞれヴァーヴ伯爵領でも辺境で帝国にも近いので、悪魔教団に狙われたのかも内心思いながら口にはしなかった。

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