第398話 レーベルク帝国戦3
一瞬前にストラデルからの警告もあり、取り急ぎの回避はした上で、水精霊シルビーと火精霊ヨルバの同時≪召喚≫と≪結界≫を行う。
『今のは≪魅了≫だな』
というストラデルからの念話から納得なのは、審判が何事も無かったようにぼんやりと
「でははじめ」
と宣言したことである。学校長クレオンダが、その試合は帝国の失格負けで中止するように大声で言うが審判は無視する。
シルビーとヨルバに≪氷槍≫や≪火槍≫を大量に攻撃させるが、大将も≪結界≫で守られている。姿を消した相手の悪魔が、サラに≪呪詛≫を投げてくるのと並行で、精霊たちにも攻撃魔法を投げてくる。
お陰でサラは≪結界≫を解除して、追加の天使≪召喚≫もすることができない。
ストラデルが相手の悪魔の位置を念話で教えてくれるが素早く移動するため追いきれない。
サラはヨルバと共に舞台の端に移動して、自分以外の場所に対して≪氷結≫の範囲攻撃である王級魔法≪霧氷≫をシルビーに発動させる。シルビーはこれで召喚が解除される。審判と帝国大将と自身は≪結界≫で守られているが、相手の悪魔はダメージを受ける。
その一瞬の隙をついて、結界を一瞬解除した隙に天使マルカルロを召喚しておき、相手の悪魔の相手をさせる。
その上で、今度はヨルバに≪豪炎≫の範囲攻撃である王級魔法≪爆炎≫を発動させる。ヨルバの召喚も解除されるが、相手の悪魔がマルカルロに気を取られている隙に、帝国大将の≪結界≫を≪魔法消滅≫で消してしまい、≪爆炎≫のダメージを与えつつ、帝国大将へ≪強風≫を多数あてることで場外に押し出す。
帝国大将が失神したことにより悪魔召喚も解除され、審判の≪魅了≫も解除されたようで、審判がサラの勝利を宣言する。
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