第358話 遠征準備
魔術学校では図書館の魔導書以外、講義では新しいことが学べないことが続くのと、学校対抗戦に向けた戦力増強への焦りから、サラは水精霊シルビー以外の精霊との契約、召喚を考えてしまう。
冒険者ギルドの閲覧室に行き、精霊の居そうなところを調査するが、それらしき情報は見つからない。受付に相談すると、情報提供・収集の依頼を出すことを推奨される。今までは自分たちが冒険者として依頼を受けることしかなく、依頼を出す側になる発想がなかったが、経済的に余裕が出た自分たちは確かに依頼主になれると理解し、依頼発出しておく。
また、もし遠くに移動するのであればと、今は2頭の馬を追加することを考える。前回は最低限の2頭のみ調達して、日ごろは主にハリーとミーナが騎乗しているが、慣れてきたこともあり、人数分としてあと3頭追加調達したい。
また皆でそろって従魔屋に行き、戦馬バトルホースのエリアに行く。時間がたったこともあり馬たちの入れ替えもかなりあったようである。今回もハリーが1頭1頭撫でて相性を確認し、ハリーと従魔契約を行う。もとの2頭のバン、センに引き続き、ハリーの謎のセンスの名付けでカン、ソン、ゼンとなる。ロック鳥のガンも含めて意図はあるのであろうが。
鞍なども調達し、全員が騎乗できるようにするが、カーヤはドワーフで身長が低いため、鐙(あぶみ)にも工夫して貰った。
それからしばらくは、先に慣れていたハリーとミーナを講師に、サラ、リリー、カーヤは騎乗の練習を行う。王都ダンジョンへの往復も、乗合馬車ではなく騎乗して移動に変える。
ある程度慣れてくると、乗合馬車で約1時間のところが移動時間だけでも3割~5割ほど短縮されるし、乗合馬車ではある程度の人がそろってから出発なのが自分たちの都合で移動できるので、騎乗も楽であることが分かって来た。
同じ理屈で、遠征する際には馬車ではなく、戦馬バトルホースに全員が騎乗だとかなりの時間短縮が見込めることが分かった。王都ワーズと伯爵領都サイユの移動も、馬車では片道1ヶ月のところが、15日~20日ぐらいになると思われる。
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