第346話 学校対抗戦代表候補2

翌日、水精霊シルビーから聞いた師匠エミリーからの伝言は

「帝国は魔法先進国であり、強敵が居るかも。とは言っても、今までのように習得魔法の幅を広げる、上級も習得していく、可能であれば召喚可能対象を増やす、という一般的なことを地道にするだけでいいわよ。ただ、国の威信をかけているので、本番より前での暗躍にも気を付けること」

という話であった。


最近Bランク魔物の魔石もたくさん入手できるようになったので、契約している悪魔ストラデル、水精霊シルビー、天使マルカルロそれぞれへの奉納も増えている。

天使マルカルロを≪召喚≫できるようになるため、神霊魔法の習熟を進めるには、中級≪軽病治癒≫の習得と≪回復≫≪解毒≫の習熟を進めることにする。並行して、逆効果である悪魔魔法の初級≪鈍化≫中級≪病≫を習得して効率的に進めたいと考える。


またシルビーに他の属性精霊との契約を相談すると、ちょっと拗(す)ねながら

「まぁ、水精霊は綺麗な水のところに棲むように、火精霊は火山など、風精霊は風の強い岩山や谷、土精霊は洞窟の奥、光精霊は朝日が最初に差し込むような場所、闇精霊は陽の差し込まない地底などに棲んでいることが多いかな。まぁ祠があると分かりやすいけど」

と答えてくれる。

サラの頭には、ハイオークキングの居た火山の山頂にあった祠が思いだされるが、他は想像がつかない。カーラを含めて仲間たちに聞いてもそれらしいところは直ぐには思いつかないとのことであった。

火山には片道に約1ヶ月かかるので気軽に行けないこともあり、地道な習得を継続することにする。


直近の1ヶ月で、王都ダンジョンも32階のオルトロス階層はクリアし、33階の雪山での雪男に挑戦中である。雪山自体にも苦労しているが、32階で大量入手した毛皮による防寒装備をリリーが製作したこともあり、何とか攻略している。また、最近サラが習得した≪泥付与≫を武器に付与することで、弱点属性である土での追加ダメージも与えている。

32階の宝箱は古代金貨であり、魔法的価値はなく骨董的価値のみであったので、ミケラルド商会に売却している。

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