第344話 自宅買い取り
サラは魔法回復薬調合の最後、励起における魔力の込め方を、習得した≪鑑定≫を活かして試行錯誤することで、コツをつかむことができるようになった。魔力を込めた水で育てた薬草を用いること、調合の全工程を魔法で実施すること、最後の励起のコツもつかめたことから、魔法回復薬の特級が調合できるようになった。
師匠エミリーほど効率的な魔力の使い方が出来ているわけではないが、完成した魔法回復薬が特級であることに違いはない。
自宅の庭で魔力水を使って育てているのは傷回復と魔力回復の薬草のみであるので、特級の魔法回復薬はその2種類だけになるが、売れ筋はこの2種類になるため、まずは十分である。自分たちの店頭販売だけでなく、ミケラルド商会の店舗でも人気商品となり、かなりの収益を稼げるようになった。
また、サラは中級≪鑑定≫ができるようになったため、自身でも中級スクロールを製作できるようになった。いままではミーナが自作の羊皮紙に、ミーナが習得した魔法のみでスクロール製作していたが、サラはミーナより多くの魔法を習得しているため、製作できるスクロールの種類が圧倒的に広がることになった。
こちらも自分たちの店頭だけでなくミケラルド商会などにも納品している。
さらに、効率的な魔法習得方法を国軍が実施するためか、国軍からこっそりスクロールの大量発注が来るようになった。
サラは稼いだお金を元に、今は賃貸である店舗兼住宅を買い取りすることにした。カーラを窓口に相談すると、大家も歓迎とのことであっさりと話はまとまった。
今後は今まで以上に鍛冶設備など気軽に改造をできると仲間たちも喜んだ。
発注していた馬車の車体も届いて、それに合わせて裏口の馬車置き場の改修も行うタイミングであったので、なおさらである。
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