第343話 魔道具魔法陣2

魔道具魔法陣で覚えると便利そうなのは、頑丈、軽量、鋭利、保温、毒耐性、筋力向上、器用さ向上、などである。あくまでもサラが見て来た魔道具の範囲であり、カーラと協力するともっと色々な種類の魔法を確立できると期待できる。


頑丈、軽量や鋭利は暫定付与魔法の分類、保温は火魔法、毒耐性や筋力向上や器用さ向上は回復魔法系の派生と思われるがいったんは「強化魔法」と仮にまとめておく。



この強化魔法は6属性とは別の無属性魔法であることから、先日のパーティーメンバの6属性と回復魔法への向き不向きとはさらに別と思われた。そこで、既に武技で体術を習得済みのハリー、リリー、カーヤに期待しつつ4人ともに≪筋力向上≫の習得を試して貰う。

触媒は無さそうなので、サラがスクロールを大量に作成し、それによる体感経験をして貰うことにした。


ミーナは問題なく早々に習得できた。これは色々な魔法に対する感覚が優れているのであろうと思われる。

続いてはハリーであった。その後にカーヤ、リリーと4人とも習得できたが、その順番には疑問があった。魔道具で長らく経験しているとイメージがつかみやすく習得しやすくなるのであろうか。ハリーが炎の魔剣を使用するようになって火属性魔法を習得したこととも関連付けると、その推測もありえる。



となると、ますます魔道具を自作したくなるのがサラである。

その過程である、付与対象の理解のための鑑定魔法は、ようやく初級の≪簡易鑑定≫から次のステップの中級≪鑑定≫の習熟に入りだしたところである。

それでも同居する鍛冶職人や毛皮職人が居るだけでなく隣家の魔道具屋、さらには王都で一番を争うようなミケラルド商会の店舗を含めた各店舗の商品も鑑定し続けることで得られる鑑定の経験が、他人よりも圧倒的に短い期間での習得に貢献している。

中級≪鑑定≫では、初級≪簡易鑑定≫では分からなかった素材と大雑把な製法もわかる上に、魔法の付与など特殊効果の内容もわかる。

≪簡易鑑定≫以上に見ると面白いので、暇があれば≪鑑定≫をすることで習熟度を上げて行くことはますます止められなくなった。

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