第298話 王都ダンジョン表層

週末になり店舗を休むことにして、5人そろって王都ダンジョンに向かうことにする。

今は5人ともペンダントは3と表示されていて、そろって4階から挑戦することができる。


乗合馬車の後、ダンジョンの入口の光る床に集まるのだが、5人とガン1頭が直径3mの中に入るのは初めてであった。5人の体格が良くなってきたのとガンが大きいのもあるが、まだ余裕はあり大丈夫であった。


4階の最初の部屋のドアを開けると、見晴らしは良いが3階までの草原とは違い、いくつもの河川がみえるエリアであった。沼地というほど地面はぬかるんでいるわけではないが、浅めの河川を越えるたびに足元は濡れるのと足場が安定しないため、魔物との戦闘には注意が必要であろう。とはいうもののEランク魔物の階層なので、それなりに、であるが。


しばらく進むと現れたのは水蛇であった。背の低い草ばかりのなかで直ぐに発見することはできたが、くねくねと動くのでミーナにはまだ狙いをつけるのは苦手なようであった。ハリーが挑発で寄せ付けておいたところを、魔力を込めて≪鋭利≫にした片手剣であっさりとしとめる。

慣れてしまえばそれほどの苦労もなく最奥で10匹ほど水蛇が固まっているところにたどり着き殲滅すると宝箱と光る床が現れた。宝箱からは鑑定すると低級上位となった短剣のみであった。


以降の階も、しょせんは表層階ということで、順調に進む。5階は森林でゴブリン、6階は洞窟で魔鼠、7階は街タイプの遺跡でスケルトンであり、この日はここまでで終わって王都に帰る。翌日の闇の日も週末であり店は休日にして、ダンジョン探索を続ける。

8階は森林で魔犬ガルム、9階は洞窟で蝙蝠、10階は建物内タイプの遺跡でスケルトンであった。ここまでEランク魔物の階層であり、最後の宝物も低級か中級下位までの通常武器や中級以下の魔法回復薬等しか入手できなかった。


週末の最後の階層として11階に臨むと、鉄鉱石の坑道で、出現する魔物はホブゴブリンであった。いくつかある採掘可能な場所ではカーヤ、ハリー、ミーナが採掘をしながら進み、最後に多くのホブゴブリンを倒した後の宝物は中級上位のツルハシであった。

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