第252話 王都ダンジョン2
ワチエダンジョンではペンダントの色が階層を示していたが、ここでは直に達成階層の数字が浮かび上がるらしい。
パーティーごとに違う次元に転移されるようで、別パーティーとダンジョン内で遭遇することはない。入口の直径3mの光る床に同時に入り切る範囲で、かつ全員が希望階層に行く資格があれば転移されるが、望んだ階層が違うか資格が無い者がいれば転移は1人もされない。
ワチエダンジョンと違い階層最奥のボス部屋には下階への階段があるのではなく、ボスを倒すと出てくる光る床に乗って出口に出ると、次の階への挑戦資格が得られるらしい。それ以外に、3時間たつか階層最初の部屋の光る床に乗れば出口に出てくるとのことで、入口も出口も大量に用意されている。
乗合馬車でワーズダンジョンに到着すると、初回受付、通常入口、出口、出口付近の買い取り所や治療所に分かれていた。もちろんまずは初回受付に行く。
ここではワチエダンジョンと同じように、ダンジョンの壁面に並ぶ無色透明になった魔石のような小指程度の大きさの物を1人1つ取るように指示され、それをペンダントとしてはめる金具付の首紐を渡される。今は中に0(ゼロ)の数字が浮かび上がっている。
はやる気持ちを抑えて通常入口の列に並ぶ。入口がたくさんあるだけあって、並んでいる人数は少ない。
従魔のロック鳥がはぐれない様にハリーがちゃんとつかんで光る床に乗り1階に転移する。
転移先は草原であった。ワチエダンジョンのように空に向かって矢を放つと途中で何かに当たる感じはしたが、ロック鳥が飛ぶのに支障はない高さまではあるようであった。
この階層ではEランク魔物の角兎が数匹ずつしか出現しなく、1時間ほどで10匹ほど集まっているボス部屋ならぬボスエリアに到着したと思われる。もちろん簡単に殲滅したら宝箱と光る床が現れた。宝箱には通常武器の片手剣と思われるものが入っていた。
光る床から出口に転移して外に出ると、ペンダントの中の数字が1に変わっていた。
「とりあえず1階層を踏破、ということかな」
とつぶやくハリー。
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