第238話 山頂
ダンジョンを抜けた先の山頂から内側を見下ろすと、休火山なのか煙も出ていない火口が広がっていた。出口の近くには祠があった。活火山だったときの名残なのか、かなり傷んではいたが、屋根などのゴミだけは払って、今日の無事のダンジョン踏破の御礼お参りをしておく。
水精霊シルビーを召喚して確認して貰うが、もう何も棲(す)んでいないようだと言われる。
去る前にサラだけ何か聞こえた気がしたが空耳かとその後は忘れてしまった。
斜面の方、ふもとを見下ろすとオーク村であった場所が見える。ダンジョン内を通るよりかなり時間短縮して降りることができそうである。
それなりの時間であり、ふもとに降り野営をしてから帰ることにした。もうオークも増えないようで、夜襲もなく朝を迎えることができた。
後はまた3日ほどかけてゲレの街に帰る。往路ほどではないがときどきオークに遭遇するので、都度殲滅しておく。
ゲレの街の冒険者ギルドにつくと、代官が申請していた伯爵領都からの急使が到着し、街の常駐軍を中心に冒険者も含めた討伐隊を組織するとの話であった。
窓口の職員に軽く報告をすると、街のギルド長に呼ばれ、代官と急使を呼ぶので直接報告するように求められる。
その間に、Cランク以上の魔物と言われたダンジョンはもともとオーク系列だけではなかったことを確認した上で、ギルド窓口で敵から回収した素材、一般武具などを売却し、魔道具屋で呪いの短剣とハイオークキングの魔剣と王冠の3点の鑑定を頼む。素材や討伐証明は緊急時設定であり多めに貰え、武具なども含めて持参した数の多さに驚かれるも、銀級だから魔法の袋もあるのかと納得されて終わった。
魔道具屋の鑑定結果はそれぞれ、短剣の呪いの種別は不明、キングの魔剣は剣の大きさを変えられる炎の魔剣、≪魅了≫に近い魅力向上の王冠とのことであった。
短剣はいったんしまい込むことにして、炎の魔剣は片手剣サイズに変えてハリーが装備することにした。王冠もいったん収納しておく。
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