第223話 32階探索
自由行動の翌日からは、日帰りで32階の建物内タイプ遺跡の探索を開始する。
出現するレイスは、カーヤを除く3人は別のダンジョンで経験済みであるが、攻撃魔法か攻撃魔法が付与された武器もしくは銀製武器しか効かない危険な相手である。
ハリーとカーヤはショートソードとバトルアックスにサラの≪炎付与≫を受けて、リリーは自前の≪氷≫ショートスピアで戦う予定であるが、有効な遠隔攻撃手段も減った上に、ロック鳥ガンも居ないので、不安になる。念のために、サラは水精霊シルビー以外に悪魔ストラデルも召喚して攻撃魔法を使わせることにする。
最初に遭遇したのはレイス3体であり、ハリーたちが肉体強化している間にサラは召喚や付与魔法を行う。接近するまでにシルビーとストラデルの召喚も終わり、それぞれ≪氷槍≫の同時発動、≪火槍≫を使わせておく。
以前にレイス2体に遭遇したときはサラの≪火炎≫魔法が主で、炎の魔剣使いが途中参加でありかなり苦労したが、今回は3体であり大変ではあるが当時よりは味方の有効攻撃も多く威力も上がっているため、命の危険は感じないまま殲滅した。
アンデッドに火魔法が有効であることも含めて、3体であればストラデルの召喚までは無くても大丈夫そうであった。
建物内タイプであり31階の草原と違って壁があるので進捗も悪く、日帰りの繰り返しのために何度も歩く通路も多いため、隠し部屋、さらには宝箱の発見確率はかなり悪くなった。
それでも次のダンジョン改変まで繰り返すことで、2つの魔道具を回収できた。
魔道具屋の鑑定結果は、暖房もしくは冷房を選べる腹巻、背負袋10倍ほどの≪収納≫の腕輪であった。≪収納≫は≪拡張≫と違い手探りの必要もなく収納物を意識するだけで出し入れできる利点がある。それぞれリリーとサラが装備することにした。
また、31階の毛皮を使った革防具を皆に配る。ちょうどハリーの誕生日であり、
「ハリー、誕生日おめでとう!」
「って、毎度のお約束で、皆にもあるんだろう?」
と、もうバレバレである。Bランク魔物の毛皮であり中級防具になっている。金属補強をしているハリーとカーヤの分は、カーヤの父にも手伝って貰っている。
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