第166話 オーク採掘村
2日後、サラたちはオークとの遭遇数が増える方向を発見する。そのまま慎重に周辺を探索すると、トロッコも集まったオークの採掘村と思われるところを発見する。見た感じでは20匹以上は居るものと思われる。おそらく次の階への階段もこの付近にあると思われた。
既に夕方と思われる時刻であり、いったん十分な距離をとり野営をしながら、作戦を相談する。
カーヤも居るため、悪魔魔法の≪骸骨≫で、ゴブリン村のときのように攻略する方法はできれば回避したい。それはカーヤを除く3人の暗黙の了解であった。
「少しずつ釣って数を減らすしかないのかな」
と事情を知らないカーヤは言う。いろいろな意味でそれしかないかと3人は同意する。
翌朝、村の端から2~3匹の塊に対して遠隔攻撃で釣りを行い、通路の奥まで誘い出して倒すことを開始する。ただ、3回ほど繰り返した後、4回目には遠隔攻撃を受けても村から出て来なくなってしまった。
今度は村の反対側に移動して同様に釣りを行い、2~3匹ずつ倒したが、3回目以降は村から出て来なくなってしまった。
まだ10匹ほど残っているため、サラは別動隊になると宣言して村の反対側に進み行く。
カーヤから見えなくなったところで水精霊シルビーを≪召喚≫して、ハリーたちと反対側の方に居るオークたちの一匹を狙い、シルビーと一緒に≪氷刃≫を並行発動も含めて集中攻撃する。
それと同時にリリーたちも≪連射≫などで村の反対側から遠隔攻撃を開始する。
サラ側もリリーたち側も1匹ずつ倒しても村から攻めだしてくることはなかったが、2匹目をそれぞれ倒したころに、オークたちはリリーたちの攻撃力の方が低いと分かったのか、サラに背を向けてリリーたちの方向に残り5匹すべてが攻めてきた。
ハリーは短剣投擲の後に≪挑発≫で敵を自身に集める。カーヤはハリーに向いたオークを横から≪斬撃≫で攻撃する。リリーは近寄るまでは弓矢≪連撃≫で、接近した後は槍の≪刺突≫≪強打≫を連発して対抗する。
その隙にサラはオークたちの後ろから、カーヤに見つかる前にシルビーに≪氷槍≫を打たせて召喚終了にしつつ、自身は≪氷刃≫を並行発動する。
強力魔法で背後をついたこともあり、オークの殲滅は間もなく完了した。
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