第152話 遺跡エリア

翌朝も神殿で祈りを捧げた後は、10階の攻略に向かう。ダンジョン改変までは残り7日になっている。


10階は事前情報では遺跡エリアであり、出現する魔物はスケルトンとのことである。

「スケルトンかぁ。サラの≪骸骨≫があるから、何か最近は敵に見えないのだよなぁ」

「バカなことを言わないで」

「人のスケルトンとは、大きさが違うから区別できるわよ」


光る床の部屋から出ると、他のダンジョンでも経験している遺跡タイプの通路であり、レンガかタイルのようなものが敷き詰められた平らな天井や壁や床である。

さらにその建物を出ると、街並みであった。今までの遺跡タイプは一つの建物内が多かったが、ここは伯爵領都の近くの遺跡、死霊魔法の魔導書を入手した砦跡の遺跡の規模を、侯爵領都をいくつもつなげた大きさにした感じである。

街中の地面も石畳が敷き詰められているようであり、現代には存在しない古代文明を想像される遺跡タイプであった。

古代の街がそのまま時間がたち、住民がスケルトンになった階層なのであろうか。

ダンジョン内であり昼間で明るくても本物の太陽ではないからか、街中にスケルトンが歩き回っているようである。



地図によると、11階への階段はこの古代都のお城内にある模様である。

前回のダンジョン改変から時間もたっており、宝物も捜索済みであろうこと、またEランク魔物が多いこの階層の宝物はそれほど貴重なものがあると思えないことから、次の階層に急ぐことにする。



現代の街と同様に古代都もいくつかの城壁で仕切られており、城に近くなるにつれて建物1つ1つが大きくなる。

街中に歩き回るスケルトン、城壁を通る門のところのスケルトン、それぞれ苦も無く倒すことができた。せっかく習得した付与魔法≪炎付与≫をハリーのショートソードに適用すると、かなり威力が上がったように思われる。

街の規模が大きくときどき戦闘もあったことから、城にたどり着いたときには夕方になっていた。アンデッドの街で夜に動くことも避けるため、城の手前の屋敷の一部屋で野営をすることにした。

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