第151話 ホブゴブリン
ゴブリンにも見えるところに3人が姿を現すと、村の奥から他のゴブリンに比べてかなり大きいホブゴブリンが現れる。この村のボスと思われる。
サラ達はホブゴブリンを無視して周りのゴブリンの数を減らすことに専念する。ゴブリンの中では上位であっても、所詮はDランク魔物であり最後に自分たちが直接戦闘になれば負けない、逆に数で攻められる方が面倒、という計算のもとである。
ホブゴブリン1匹とゴブリン5匹が残った段階で、ゴブリンスケルトンは全滅した。
これぐらいの数になればと、ハリーが≪挑発≫を行い敵の攻撃を集めつつ、リリーとサラの攻撃によりゴブリンを順次減らしていく。最後に残ったホブゴブリンも3人で集中攻撃をするようになればあっけなく倒れた。
念のために村に残党が居ないかを見てまわるが、戦闘は終了であった。
「いやー、サラのスケルトンが居ないと、どうすれば良かったんだろうなぁ」
「他のパーティーと合同討伐が現実的だったのかな」
「集まるまでに時間がかかり、ダンジョン改変になってしまう・・・」
と会話しながら、倒れたスケルトンも含めて魔石等の回収や魔剣による吸血を行い、ホブゴブリンの死骸だけ魔法の袋にしまっておく。
一番大きな建物に、銀貨が100枚入った壷を見つけたので中身だけ貰っておく。
この後は街に帰る予定であり、余力の範疇でゴブリンたちの低級な武器も回収しておく。
最後に、念のために村を≪火炎≫等で焼いておく。
10階の最初の部屋の光る床から3人は出口に向かい、帰還する。
武器屋でゴブリンたちの武器を売却するもやはり二束三文であり、今後は余程の余力があるときでない限り回収しないと思う額であった。
宿に戻り、サラはたくさん消費した魔力回復薬を、今後ももっと使う機会が出るであろうことを踏まえて大量作成して魔法袋にしまうことにした。
その夜は、それぞれの魔法訓練などの後は3人とも直ぐに眠りにつく。さすがに30匹以上の魔物を他パーティーとの協力も無に殲滅したので、精神的にも疲労があったのだと思われる。
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