第149話 ゴブリン村

今日はゴブリン村に向かうのであるが、その前にゴブリンスケルトンの戦力を確認する必要がある。


途中で遭遇したゴブリンに対してゴブリンスケルトンを戦わせてみる。前の魔鼠のときに感じたように、生身のときに比べて骸骨になると何割か戦力低下している模様である。1対1では必ず負けるが、生身ゴブリン1匹に対してスケルトン2匹では勝てるようである。この試験過程でいくつものスケルトンを消耗したので、動かなくなった骸骨から魔石と武器のみ回収しておく。


ゴブリン村に何匹いるかは不明であるが、村に着くまでに倒したゴブリンの死骸は魔法の袋にしまっておく。ゴブリンは人間に比べて小さいため、生身のままで10体ほど入る。骸骨にすると嵩(かさ)が減るためその倍は入るようであるが、武器もあり15体で限界であった。


村に到着した際に確保できたスケルトンは4体、袋内に15体の骸骨と武器であった。都度都度、魔力回復薬も使用しておく。


ちょうど昼頃であり昼食を取った後、サラとリリーは≪集音≫も用いて村の偵察を行ったところ、ゴブリンが30体以上は居るように思えた。

流石に3人のみで30体以上を相手にするのは危険であり、予定通りゴブリンスケルトンを前面にすることにする。それでも4体しか同時に使役できないため、罠を設置した場所におびき出すのを数匹ずつ行い個別撃破する作戦にする。

通常は、もっと多くのパーティーで戦うのが良いのであろうが、今回は死霊魔法≪骸骨≫の使い手がいることから特殊な方法をとる。


ゴブリン村から離れたところに、敵を転ばすための足元に隠した紐、小さな穴、大きな落とし穴を順次作成しておく。落とし穴は倒木などを跨いだ先に作っておく。釣りが失敗した時の保険の意味もある。


準備ができた後は、3人はゴブリンたちに見つからない距離から、ゴブリンスケルトンを村に向かわせ、発見されるとすぐに戻ってくるように指示をする。スケルトンは追いつかれて戦闘になったときのために同時使役可能な最大数の4体とも送り込むことにする。

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