第134話 侯爵領都

侯爵領に無事に入った後も、Dランクの魔狼の群れの襲撃などもあったが、銅級冒険者6人の護衛であり無事に撃退して、領都にたどり着くことができた。


伯爵領都であったハリーたちの故郷のサイユよりも、この侯爵領都サノワールはさらに大きかった。

無事に護衛を終えた依頼完了の証を貰い、冒険者ギルドに報告に行く。ギルドの建物もサイユのものより大きく、同じように大通りの分かりやすいところにあった。

流石に領都であり、魔物討伐の依頼などでも脅威になる強さのものが貼り出されてはいなかった。もちろん住民を不安にしないために裏で高ランク冒険者に依頼している可能性も否定できないが。


この侯爵領都から目的のダンジョン都市ワチエへの護衛依頼を探すと、複数あった。話を聞くと、ダンジョン都市ではダンジョンから得られる魔物の素材や鉱石が豊富に取れるため、それをこの領都に運び出すのと、逆にダンジョン都市では冒険者など賑わっているが街のまわりは農業に適さない土地であり野菜など食料不足になりがちなため、領都を含む他の街からの食料を運び込むという商売が成立しているとのこと。


サラ達は少しでも早くワチエに行きたいため、遠回りしながら食料を買い付けてワチエに行く商隊ではなく、直接向かう商隊の護衛を選んで依頼を受領する。

せっかちな話ではあるが、明朝に出発する依頼である。


3人はまず宿を探すが、1泊1銀貨/人のようなところしか見つからず、諦めて個室を3つ申し込む。

せっかく人生の中で一番大きな街に来たので、武具屋や雑貨屋などを見てまわることにする。


伯爵領都よりも人口が多いだけ店舗の数も多いようで、すべてを回りきれていないが、品揃えも良いが高い感じであった。ただ、武具のようなものはダンジョン都市の方が需要と供給が共に多いと想像されるため購入には至っていない。

雑貨屋も同様であり、品揃えが良いが購入は控えた。魔道具屋は品揃えが良いだけでなく、やはり手持ちで購入できる欲しい物は無く、こちらは控えるのではなく購入できなかった。

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