第119話 塒(ねぐら)
山賊のリーダーにねぐらの位置が遠くないことを確認し、馬車もあること、留守番は3人とのことから、色々と応用が利くようにエミリーを含めたサラ・ハリー・リリーの4人と商隊長がねぐらに向かうことにした。
連れていく山賊は2人であり、合計7人とそれなりの人数になる。
山の洞穴を中心にしたねぐらのようで、何頭も馬がいる馬小屋などの小さな建物と3台の馬車が手前にあった。
ねぐらに近づくと、山賊リーダーを前面に押し出し、攻撃されないように投降を説得させる。
留守番は襲撃に参加する戦闘力もない者が3人だったようで、早々に投降を決めた。
商人に持ち出すべきものの品定めをして貰いつつ、エミリーは使用すべき馬車2台を選ぶ。「通せん坊」に使用された物よりねぐらの馬車の方が頑丈そうであり、それにつなぐため馬たちはすべて連れ出す。馬の扱いはエミリーとハリーが担当した。
サラとリリーは、山賊たちの親指を結び付けて、使用する馬車の荷台に乗せる。
馬車、山賊の対処が終わった4人は商隊長に合流し、指示に従い馬車に積み込む。
主な戦利品は、馬車と馬以外には、貨幣、武具、別の商隊から巻き上げたままであろう荷、そして食料になる。
思ったより多かったので、置いて行こうとした馬車も使用することにして、馬を繋ぎなおす。
別の山賊に容易に再利用されないために木造の小屋等は燃やしておく。その後、3台の馬車を、商隊長、エミリー、ハリーが操作して、襲撃された場所に帰る。
ねぐらで回収した物品、山賊たちが装備していた武具を集めて、商隊長、銀級リーダー、エミリーを中心に成果の確認をする。
最終的には街で売却して分配することになるが、武具については今からでも使用できる物であり、早々に分配することにした。魔道具は槍が1つのみであり、3人パーティーの槍士が使用することになった。ハリー・リリー・サラはショートソード、ショートボウ、ダガーの高級品を一つずつ貰うことにした。エミリーが貰うほどの物は無かった。
以降は、馬車が3台追加された9台の大行列で移動することになり、野営などの食事の際には戦闘力の低い山賊も協力させるほどの大騒動になった。
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