第105話 魔導書
ハルトが魔剣を使い始めてすぐにレイスの片方は魔石に変わり、残り1体を魔剣と魔法攻撃で何とか倒しきることができた。
病治癒の魔法回復薬の数も無いため、恐慌状態の者を集めて、時間経過による回復を待つことにした。
その間、残ったハルトやサラは交代で休憩して仮眠をとる。
休憩を取ったサラは最後のボス部屋の地図作成をしつつ、風魔法で隙間を探すと、他の部屋や通路の反対、地下3階の端の方の壁に違和感のある場所を見つけた。
それ以外にボス部屋の端にはダンジョンコアと思われる大きめの魔石が飾られていた。
全員が正常状態に戻り、食事も含めて休憩を取るのを待つ。
「サラ、ありがとう!」
「ハルト、良くやった!でも、呪いなど悪影響はないのか?」
「特に何も感じないけどな」
という会話の後、ダンジョンコアを回収してから、壁の調査を開始する。
ここでも隙間のあるタイルがあり、操作することで隠された扉が開き、小部屋が現れる。念のため風魔法等でも罠を探しながら奥の壁のくぼみにあった小箱を手に取り、ボス部屋に戻る。
箱の中にあったのは魔術語と魔法陣が描かれた魔導書であった。
魔法陣に使われている魔術語は、サラにも見覚えのない系統であり、あえて言うと契約魔法の魔術語が一番似ているのかと思われた。
既に一日も終わりになる時間であり、念のために交代で見張りを立てながら、ボス部屋で野営することにした。
何事も無く迎えられた翌朝からは、早々にダンジョンを出るため最短経路で地上に向かった。幸いなことに魔物の復活は無く戦闘することなく地上に出た。ダンジョンコアを回収したからなのかは分からない。
さらに2日かけて魔の森を抜けてゲレの街に帰還する。ダンジョンでは回収する素材が無かったため、復路に魔の森で遭遇した魔物たちの素材は多めに回収することにし、大量消費した魔法回復薬のために薬草も積極的に回収した。
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