第106話 銅級基準
ゲレの街についた6人はそろって冒険者ギルドの窓口に並ぶ。
アンデッドのダンジョンの攻略報告として、ダンジョンコアと作成した地図を提示する。また倒したアンデッドの魔石を並べる。アンデッドは基本的に討伐証明が魔石にしかならないためである。
またおまけとして往復の魔の森での魔物の討伐証明も提示する。
受付からは、攻略および討伐した魔物たちを確認した旨の言葉と、報酬をカウンター上に置かれる。
さらに、Cランク魔物の討伐実績を踏まえて、ヘルムたち3人の銅級昇格の旨を告げられる。
「え?討伐実績だけならば私たちも同じでは?」
というリリーの問いに
「銅級昇格には非公開の別基準があります。討伐実績は十分ですので、その基準を満たしたときに皆様も銅級昇格になります」
という受付の回答。不満気なリリーに
「まだ早いということだよ。焦るなよ」
とヘルムはフォローする。
いったん受付を離れて、併設された酒場、今の時間だと食事が中心のテーブルに移り、昼食を注文する。
「報酬の分配だが、今回は俺たちばかりに利が多い結果になった。鑑定はまだだが、片手剣の魔剣はハルトに貰ったまま、魔導書はサラ、ダンジョンコアもハリーたち。それ以外の魔石や素材は半々でどうだ?」
というハルト。魔剣は残念だが十分であるとハリーたちは頷く。
「今回は色々と学ばせて貰った。特にサラには助けられた。ありがとう」
「今後は銀武器なりを持つことも一人前の条件と考えて、短剣だけでも持つようにするよ」
「炎の魔剣、悪いな。大事に使うよ」
と先輩たち。
サラは銀武器よりも、暫定的にでも炎などを付与する付与魔法を学びたいと考えるのであった。
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