第97話 地下古代遺跡
先輩冒険者パーティーと合わせて6人、魔の森を2日進んだ先にあるダンジョンの入り口に到着する。
途中、白猿などCランク魔物にも遭遇するが鉄級上位冒険者が6人もいるので、事故もなく無事に進めた。サラの短剣が魔剣で血を吸収することは、先輩冒険者3人にも説明していないため、吸血は見られないときにだけ実施した。
小さな丘に洞窟のような入口が空いていて、地下への下り坂になっている。天井、壁や床はレンガが敷き詰められた感じであるが、暗くて先が見えない。
到着したのが夕方であり野営をして翌朝からダンジョンに潜ることにした。
通路の幅は人が4~5人は並べる感じではあるが、戦闘時に自由に動く幅を確保するため、横2人の3段にする。
先輩の盾+片手剣であるハルトが先頭の左、両手剣のヘルムが右。次の段は同じく左手に盾のハリーが左、弓+山刀の先輩アルク。最後尾は、サラが左、槍も使うリリーが右に。
光魔法の≪灯り≫を、左列の2つの盾の表面に付与することにし、松明はいざというときには投げつけるためヘルムが最前列で持つことにした。
今回も冒険者ギルドで購入した地図を参考にはしつつ、サラが地図作成をしながら進むことにする。サラが地図作成に慣れたやり方である、反時計回りに右手で壁を伝う、でここのダンジョンも進むことにする。
ギルドで購入した地図を見る限り、通常の洞窟形状のダンジョンと違い、通路と部屋でほぼ地図が埋め尽くされる、全体が一つの建物のようにみえる。地図のなかで通路でも部屋でもない四角い空間は隠し部屋ではないかと想像してしまう。
「戦闘時に松明を手放しても、灯りがあるまま闘えるのはとってもありがたい」
「地図って方向が分からなくなるから苦手」
「本当、魔法使いや頭が良いって良いなぁ」
と先輩がサラを褒めるが、サラは照れて上手くお礼も言えない。
入口を下り地下1階について右に進むとすぐの通路で、スケルトン5体に遭遇する。盾や鎧もなく右手の剣だけであるので、DランクのスケルトンソルジャーではなくEランクのスケルトンである。
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