第32話 閲覧室


冒険者ギルドの閲覧室、図書室と言うほど書籍が並んではいなく、職員に依頼をして貸し出して貰ったものを閲覧するための机が並ぶ部屋がある。

ここにサラ達3人が来ている。


手持ち資金が減ってきたので、効率良く稼ぐために、討伐証明に認められる部位や高く買い取って貰える部位について調べに来たのである。



サラが最初に討伐した魔物である水蛇は、魔石・牙以外を納品したが、鱗のある皮も軽量鎧の素材などに価値があった。しとめるのに苦労して傷めてしまったので価値は大幅に下がっていた。

大量に討伐した角兎は、魔石・角以外ではフワフワな毛皮が衣服等の素材のために価値がある。

ここまではもともと想像されていたが、猪の巨大な体格を支える頑丈な骨も色々な道具などの素材に価値があったようである。かさばることもあり捨ててしまったことを悔しがる。



討伐証明は、基本的に特徴的な部位が相当するのだが、同じ1体で複数回の討伐報告されないようにしていた。特徴的な部位は、基本的に触媒など価値のある素材にすることができるため、納品報酬を高くするか、討伐報告済み刻印をした上で返却していた。



ついでに今後の討伐対象の候補を調べた。

草原での角兎や猪以外に、洞窟での蝙蝠、森でのはぐれ狼などが、定常的に存在しつつ自分たちの実力でも討伐可能な範囲にみえた。

領都のまわりであることもあり、あまり危険な魔物はいないことを再認識できた。強くなるには、魔の森の近くの街ゲレに拠点を移す等の検討が必要になりそうである。



ちなみに、ハリーとリリーは識字について最低基準程度なため、ほとんどはサラが読み二人に伝えることになり、ますますサラの発言が増えることになった。

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