おまけ 大人達の弟子自慢①


イベント開始4時間前 センターギルド


3日間の修行から帰還し、一時解散。ナギ達は宿を取るためにセンターギルドを後にした。残ったバトス、カルラ、フィルはカウンターテーブルに着き、酒を呑む…。



「で…どうじゃ?アヤツらは?」



ハリスが三人の対面に腰掛け、バトスのグラスに酒を注ぎながら尋ねる。



「想像以上だな…アンタが推すだけのことはあるぞ、ハリス」



バトスが並々と酒の注がれたグラスを口に運びながら答える。



「ふん…そうじゃろう?ワシの目に狂いはないわい」


「あー、あのナギって子は成長早そうだよね。聞き分けも良さそうだし…?」



フィルは少し含みのある言い方をして、その幼い容姿には似つかわしくない酒を一気にあおった。



「まあ……たった3日で、“気”の扱いをほとんどマスターするくらいには、な」


「なんと!!」

「げえぇ!?」

「マジかい!?」



三者三様の反応を見せるハリス達をみて、どこか得意げなバトス。



「“素材”としては間違いなく一級品…教えたそばから吸収してモノにしやがる。アレは化けるぞ、ハリスよ」


「ふふん…今から楽しみじゃよ」


「ちぇー…バトスの弟子、しっかり仕上げてくるとはねぇ」



ハリスの手から酒瓶を千切る様にひったくり、自身のグラスに酒を注ぎながらカルラが言った。



「ほう…その顔は、お前の弟子も調子が良さそうだな」


「ふん!まあねっ!このアタシが修行つけてやってるんだ、当然だろ?」


「えらい上機嫌じゃのぉ、カルラ。それほどか、マイルの小僧は?」



カルラは酒を口に含むと、ニタリと笑う。



「ま、ナギと比べれるには、アイツは全くのだ……だけどアイツの素質も、間違いなく一級品のソレだよ…」




【続く】

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