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「ウアァァァアアァァァアアァ!!」
光の壁に封じ込められたルルアが唸り、壁を叩き、もがくが光の壁はびくともしない。
「っ…で?これからどうすんの!?」
「魔力を徐々に奪い去ります!…結界の維持を怠らないように、放出される魔力を結界から吸収…外部へ放出してください」
「…それ、かなり難しくない?そーとー神経使わない?」
フィルの質問にマイネが答え、フィルはげんなりした表情。
「なんじゃ?…出来ないのか?えるふぞく?」
「やってやるよ!クソジジイ!!」
「ほれほれ、結界の出力が弱まっとるぞ!気合い入れんか」
「わかってるよ!!」
悪態を付いて集中するフィル。そこへノノが近づいていく。
「ハリスさん…ルルアたんは…」
「心配するな、ワシらに任せておけ。じゃが少し時間が掛かる…その間ワシら三人は無防備になってしまう。警戒は任せたぞ」
「!…はい!」
ノノは結界の中で苦しむルルアを見つめ、不安を振り払うように頷いた。何が起こっているのか分からないが、ここはハリスさん達に任せるしかない。俺達に出来ることは…
「凄まじい猛攻だな…センターギルドのマスターともなると一筋縄ではいかないな」
「じゃあさっさと降参したらどうだい!?」
依然、カルラとシンは激しい攻防を繰り広げている。
「ならば…まずは無防備の敵から排除しよう」
「あぁっ!?」
急にシンは方向転換し、ルルアに集中しているハリスさんに急接近!
なっ!速すぎる!!…
「んな簡単に…抜かさないよ!【
カルラが目にも止まらぬ速さで突進!
その勢いのまま鋭い突きを放つ!!
赤く輝く槍による高速の一撃。
それはまさしく、紅い閃光のごとく…
「っ!」
金属音が響き、シンの行く手を阻むカルラ。
「速いな…赤槍。流石だ」
「しっかり防いどいてよく言うよ!」
再び睨み合うシンとカルラ。
「おい…手が足りない。力を貸せ」
「あ?…」
不意に、シンの横に姿を現した男。あれは!!…
「よろしいのですか?…せっかく成り代わっていたというのに」
「構わん…そもそもこの村はさして重要な拠点ではない。ザイがしくじった以上、もう要はない」
「ホホホ…そうですか。では私もお力添え致しましょう」
そう言って笑みを浮かべるのは、クルド村の村長、ニッシュ=コーレックだった。
「え?…村長?何やってんだ!?」
マイルが困惑し、声を上げる。この人には何かあるとは思っていたが…
「あぁ、私を汚らわしい獣人族扱いするのは、もう止めて頂きたい…」
「「!?」」
ボコボコとニッシュの顔と身体が膨れ上がったかと思うと、徐々に形を変えていく。
「なんだぁ!?」
スキンヘッドで鷲鼻に大きな耳、顔の左半分を覆う火傷の痕。
なんだ?…コイツは?
ニッシュの姿形が変化していくと共に、そのステータスにもノイズのようなものが走り…
――――――――――――――――――
セーミス=ディヴィラウム Lv???
????????? NPC
――――――――――――――――――
「さて…シン殿。どう致しましょうか?」
「この村にいる者…皆殺しだ」
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