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『リンク87%…』
…もう少しか。
「【瞬進斬】……【
俺はゴルトの攻撃を瞬進斬で躱しつつ距離を取り、【
「【
続けてゴルトの膝を矢で撃ち抜く。このスキルは被弾した敵の敏捷性を一定時間下げる効果がある。…そろそろか、アド?
『リンク100%、スタンバイ…』
よし、いくぞ。
『マスター、敵を私が倒しても問題無いですか?』
ん?あぁ、それが出来るならむしろ有難い。
『分かりました。それでは、スキルの任意での行使の許可を申請します』
…許可する…おっと!
「ウガアッ!!」
「っ…!」
ゴルトが大斧を振り回して放ってきた連撃を、身を捻って躱す。よし、【
『了解しました。“
俺の身体から力が抜けていく…。いや、正確には俺の意思で体が動かなくなった、と言う方が正しい。だが、俺の身体はゴルトと対峙したまま構えを取り、口を開く。
「『リンク完了…敵を排除します」』
それじゃ、アドのお手並み拝見…だな。
♦
「…………」
こりゃあホントにとんでもねぇなぁ…おい。
屋根の上、ゴルトとファニ、ナギとマイルの戦いを見守るザイは僅かばかりの危機感を覚えていた。格下だと値踏みしていたナギとマイルの戦いを見ながら、ザイは思考する…
あの茶髪のマイルってガキ…最初はファニのスピードに
そして、ナギってガキも大概だな…あのジョブをほいほい切り替える謎の能力もさることながら、動きに無駄がねぇ。適格なタイミングで適切なスキルの使用…結局まだ一度もゴルトの攻撃をまともに受けてねぇ。
「……危険だな」
ポツリ、とザイは呟く。
格下だと舐めてかかるべきじゃなさそうだ。下っ端の連中と戦わせてた時は、息の合った連携プレーが
まだレベルは低いが、後々厄介なウチの敵になりかねない。今の内に痛い目見せといて…
「ウチに逆らうとどういう事になるか、身をもって教えておかねぇとな…」
ザイは不敵な笑みを浮かべ、ツールボックスを開く。
「……おい、クルド村に仲間を集めろ」
『はい、わかりやした!』
ザイは用件だけ伝えると、通信を切断。ゆっくりと立ち上がる。
「さーて……ん?」
「『リンク完了…敵を排除します」』
ザイはナギの方を見つめ、顔をしかめる。
あのガキ…雰囲気が……変わった?…
「『【
ナギの身体が、光に包まれた。
♦
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