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宿に戻った俺達は食事を済ませ、部屋へと入った。ベッドではルルアがすやすやと寝息を立てている。時刻は23時…始めるか。
「よし、今後の方針について固めよう。当面の目標はルルアを両親のいるクルド村まで送り届ける事。所要時間は少なくとも三日間。俺達プレイヤーには“
“
その活動時間はその時々で変動があり、長い時では10日間以上の活動時間が提供されるんだとか。問題はその最終日…活動時間最終日を過ぎた午前2時に俺達プレイヤーは強制的にログアウトされる。そして次回ログインした時には午前7時までこの世界の時間が進んでいるというのだ。
そのログアウトした状態の5時間…俺達プレイヤーはこの世界から消えるわけではなく、眠っているような状態の身体が残されているんだとか。…活動時間ギリギリまでダンジョンに潜っていたパーティが、次回ログインした時には知らぬ間に全滅していたという話もあるらしい。
つまり、もしクルド村への道中に
「飛翔石でパッと行ければいいのになー!」
「クルド村の近くに飛翔石板のある街があるらしいけど、俺達は今のところクランツの飛翔石板しか開放していないし、そもそもルルア自身が解放している飛翔石板がない。地道に行くしか方法はないな…」
「ルルアたんは…ノノが…守る!」
「ハリスさんから、最も安全なルートは聞いてる。と言っても、魔物が出現しない訳じゃないから油断は出来ない。実行に移す前にはしっかりアイテム等も準備して行こう…」
俺達はある程度計画を練り、就寝することにした。
♦
午前1時57分…
俺はベッドに横たわり、ツールボックスの時計を見つめていた。隣のベッドではマイルが寝息を立てている。
アリシアさんの話ではもうすぐプレイヤーはログアウトされる…。
そんなことを考えている内に、時計は午前2時を示す。
その瞬間、俺は強烈な睡魔に襲われ…
意識が途絶えた。
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