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「………」



終わった……な。



「おいおいぃ…嘘だろぉ?…ガザックが新人ルーキーごときに?…」


「やったぜナギいぃぃぃ!!」


「ナギ…超ぐっじょぶっ!!……」



ギリギリだった…。俺は極端に短くなった自分のHPバーを見て、思う。しかし、は一体……



ピコン―――


頭に電子音が響き、俺を囲んでいた光の円が消滅。ポップアップが表示される。



―――――――――――――――――

  YOU ARE THE WINNER 


   勝利の品を獲得しました。

 

 ・奴隷所有権(クズ猫)×1

 ・ハイプレートメイル(一式)×1

 ・解呪の腕輪×1

 ・ヘビィメタルハンマー×1

 ・破断の剛斧×1

 ・獣牙の大剣×1


―――――――――――――――――



おぉ!色々手に入ったな…大きい収穫だ。マイルとノノにも分けるかな…


ピコン―――


「?」



再び電子音が響き、新たにポップアップが表示される。




―――――――――――――――――

   レベルアップしました

  Lv25  →  Lv26


 【下級魔導士】の熟練度が上がり

 スキルを習得しました

 ・【ライトニング】

  一直線に走る雷撃を放つ。

  まれに麻痺を与える効果を持つ。



 【下級剣士】の熟練度が上がり

 【中級剣士】にクラスアップしました



 パッシブスキルを習得しました

 ・【強者喰いジャイアントキリング】LvMax

  格上の敵と戦闘する場合。

  自身のステータスが大きく上昇する。

 ※習得条件

 レベルが20以上高い敵を1対1で倒す

――――――――――――――――――




「おぉ!!」



なんか色々凄いことになってないか!?

初の雷系魔法、中級剣士へのクラスアップ、そしてこのパッシブスキル…


ガザック戦は思いがけず、かなりの恩恵をもたらしてくれたかもな。




「さてと…後は、お前だけだな?ブレングスくん?」


「なっ!!…ちょ、ちょっと待ってくれぇ…」


「問答…無用…」



ノノとマイルがブレングスににじり寄る…。



「く…【補速逃走クイックラン】!」

「【魔法静糸リードバインド】!!」



戦意を喪失したブレングスが逃走を図るが、ノノのスキルによって捕縛される。思い知れ、ブレングス…そいつら怒らせると、怖いぞ。



「まままま、待てぇ!…か、金ならやる!!」


「【炎剣】!」

「【人形劇ドールアクター】!」



二人はスキルを発動。凶悪な笑みを浮かべて近づいていく。



「あ…あの!!お、お願いしますぅぅ!!」


「【魔剛断まごうだん】!!」

「【人形舞踏ドール・ロール】!!」


「ぎゃあぁぁぁあぁぁぁ!!!!」



吹き飛ばされるブレングス。そして…



「トドメは譲ってやるよ、ノノ」


「感謝……【鉄人形注意報アイアンメーデー】!!」



巨大な鉄の人形ミハエルに押しつぶされるブレングス。

光の粒子となって霧散していき…



「お!?」


「なに!?…」



霧散していた光が一か所に集まっていく!…あれは!!



「おい!…これって」



集まった光は、赤く輝く石へと姿を変え、宙に浮いている。俺はその物体を注視する。



―――――――――――――――――

  ・【夜の徘徊者ナイトレイダー】の魔石

 ナイトレイダー(Bランク)への

ジョブチェンジを可能にする魔石。

神殿でジョブチェンジが可能。

―――――――――――――――――



「「魔石っ!!!」」



数秒の間魔石を見ていたノノとマイルが、俺を見つめてくる。




「取れよ、ナギ」


「これはナギが…貰うべき…」



微笑む二人。



「あぁ…ありがとう!」



俺は魔石に近づき、触れる。



―――――――――――――――――

夜の徘徊者ナイトレイダー】の魔石を取り込みますか?

  Yes / No

―――――――――――――――――



俺はYesを選択。



「「おおー…」」



魔石は光となって、俺の胸へと吸い込まれるように消えていった。




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