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力比べじゃ勝ち目はない。真正面から受けずに…躱し、いなし、受け流せ!…
「おぉ!ナギのやつ、ガザックと打ち合ってるぜ!!」
「マジかよぉ…アイツ何者なんだぁぁ?…」
もうすぐ60秒…そろそろ…
「【
「【
俺とガザックはほぼ同時にスキルを発動。スキル同士がぶつかり合い、火花を散らす!!
「ぐっ!!」
俺はなんとかガザックの攻撃を逸らすが、大きく仰け反ってしまう!
「いい読みだが、まだこれがあるぞ!【
ガザックがハンマーを振り下ろす!!…ここだ!
「【
「!!?」
眼前のガザックがハンマーを振り下ろす前に、俺は【瞬進斬】を後方に向けて放つ!!
「なに!!?」
俺は一瞬で後方に大きく移動、ガザックの攻撃範囲から離脱する!
ガザック周囲に衝撃波が放たれるが、空を切る結果となった。
「…ま、そー来るよな」
「今のは……なるほど、攻撃スキルを回避に使ったのか、面白い…」
【瞬進斬】…スキルの詳細画面では、敵との間合いを一瞬で詰めて斬りつける攻撃スキル、というような表記がされている。だが、これは別に敵じゃなくとも狙った場所に向かって発動することが出来るのは、昨晩平原でゴブリンを狩りながら確認済みだ。このスキルは攻撃だけでなく、回避のためのスキルとしても応用が利く!
ガザックの【巨人の一撃】は術者から半径3m程の範囲にダメージ判定のある衝撃波を放つが、【瞬進斬】の最長移動距離は直線7m…これならガザックのスキル効果範囲から逃れることが可能だ。
この世界は現実的だ…今のスキルや、ガザックに投げつけたアイテムしかり、元々の用途から外れた働きをさせることが可能なようだが…やはり……いや、考えるのは後だな
「ちょこまかと逃げ回るのが上手いのは認めるが…逃げてるだけじゃ勝てねぇぞ?クソガキ…」
「あぁ、そうだな…俺の【瞬進斬】のクールタイムは90秒…だがアンタのそのスキルも90秒のクールタイムを要する…」
「…つまり?」
「攻めるなら今ってことだよ!」
今度はこっちから仕掛ける!!
俺はガザックに向かって駆ける!
…そろそろ、仕掛けた種が芽吹くころだ…この90秒が鍵になる!いくぞ!
俺は一気にガザックとの距離を詰め、剣を振り下ろした!!
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