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ガザックが風を巻き猛進!!
俺は直ぐに右後方へ移動し、ガザックとの距離を保つ。
正攻法じゃ勝ち目はない…ガザックに対抗するための種はあと3つ…それで決められなければ……後が無い。
1つ目…タイミングが重要だ……気取られず、悟らせず、仕掛けを施せ!…
「くたばれぇぇぇええ!!」
「!!」
ガザックが追い付き、ハンマーを振り上げる!
とにもかくにも、まずは攻撃を凌げなきゃ終わりだ…集中しろ!
ガザックがハンマーを振り回す!俺はそれを何とか躱す!…が
さっきまでより、攻撃が鋭い!…大振りせず、コンパクトに攻撃を連ねてくる…!!
「がっ!!」
ガザックが前蹴りを放ち、俺は体勢を崩される!!
まずい!…スキル攻撃が来る!!
「【
ガザックが轟音と共にフルスイング!
俺は体を伏せるように倒し、それを躱す!
スイングの風圧を感じる。こんなもの食らったら終わりだ!スキル攻撃だけは貰うわけにはいかない!!
俺はバックステップで再びガザックから距離を取る。しかし…格闘での打撃を織り込んできたか…やはりコイツ、頭は悪いが戦闘センスは馬鹿にできない!
「よく避けたな…俺のスキルを読んでたのか?」
「60秒…経ったからな」
「なんだとっ!?」
ガザックに動揺が走る…よし、ビンゴだ。
「アンタのスキルのクールタイムだよ。【粉砕破打】のクールタイムは60秒…そうだろ?」
「テメェ…」
「アンタが俺達との戦闘で一番最初にスキルを発動した時からずっと…カウントしてたのさ。アンタが【粉砕破打】を再使用するまでの最短時間は67秒だった。まあ、それ以外にも考察要素はあるんだが…スキルのクールタイムに中途半端な数字は無さそうだから、60秒だと察しがついた…」
「コイツっ!…」
対人戦、それすなわち“情報”戦だ…敵の最大の武器、つまりはスキルの性能を把握するのは勝利するための必須条件!何も考えずに武器を振るってるだけのお前とは違うんだ!
「【粉砕破打】だけじゃない……【
「くっ!…」
「そして【
「……頭は悪くないのは認めてやる…」
「悪くないんじゃなくて、良いんだよ…アンタより、遥かにね」
「その減らず口、二度と開かねぇようにしてやるよおぉ!!」
再びガザックが襲い掛かる!
俺は迎え撃つべく構えを取る。
「スキルの情報が分かったからなんだ!!お前が俺に敵わないことに変わりはねぇんだよ!!」
…甘い。“情報”こそ最大の武器だ。今からそれを教えてやるよ…ガザック。
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