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「おらあぁぁぁああ!!!」
ガザックの猛攻!ハンマーを振り回し、怒りをぶつけるかのような連撃!
「……っ!」
「なっ!!当たらねぇ!!」
俺は攻撃をことごとく躱していく!
♦
「ど、どうなってんだぁぁ!?…アイツ、ガザックの動きが分かってるみてぇに…」
「分かってんだよ」
「あぁぁ!?」
ブレングスの疑問に、マイルが答える。
「ナギが戦線離脱した後、ただ休んでたとでも思うのかぁ?」
「ナギは…ずっと…視て…学習した…」
「はあぁぁぁ!?」
マイルとノノはニヤリと笑う。
「ナギが…本気で集中して視れば…相手の行動パターンを予測することくらい…簡単…」
「な…何言って…」
「ナギが言うには…相手の動きは、状況や戦術…そこに相手の性格やクセを織り込んで考えれば、殆ど予測又は誘導することが出来る…らしいぜ?」
「んなアホなぁぁ!!手番の決まったボードゲームじゃないんだぞぉぉ!?そんなこと出来るわけ…」
「意味わかんねーだろ?…でもナギの“頭”はオレ達と根本的に出来が違う」
マイルがブレングスを真っ直ぐに見据える。
「ば、バカなぁ…仮にそうだとしても…そんなこと戦闘中にぃ…」
「だから3分…俺達が時間を稼いだ」
「!!!」
「安全圏から…“視る”ことだけに集中した…ナギの思考力と学習力…ナギに狙われた“
「3分?…たった3分でガザックの行動パターンを全て把握したってかあぁぁ!?」
「流石に全てとはいかねぇよ!でも今、ナギの頭の中では、観察したエモノの情報に、修正と補足が繰り返されてるはずだ…」
「まあ…見てればわかる…よ?…」
♦
振り下ろし…中段横薙ぎ…返す刀で上段…振り下ろし…いいぞ、だいぶガザックのイメージと実際の動きが合致しだした…。
「くそおぉぉ!!…ゼェ…ハァ…どうなってやがる…」
ガザックは動きを止める。…よし
「っ!!」
「くっ!!!」
俺はガザックに急接近!息をつく間を与えるな!!
【
スキルを発動しつつ、ガザックの懐へ潜り込み、斜めに斬り上げる!!
「ぐわああぁぁぁぁああああ!!!!!」
「ガザック!!」
ガザックが絶叫!
ブレングスは慌てふためき、ガザックはその場に片膝を着き、息を荒げる。
「一家に一つの苦痛薬。しぶといアナタに、より
「そうか!あの時、ブレングスの苦痛薬を!!…さっすがナギ!ざまあみやがれガザック!!」
苦痛に表情を歪めるガザック。大してHPは削れなかったが、HP以上の痛みがあるだろ?…思い知れ、ガザック。
…だが、勝負はこれからだ。俺の攻撃じゃイマイチ決め手に欠ける…。重装備系ジョブ特有の高い物理耐久…。ヤツも戦い方を修正してくるはず…奇襲は成功したが、キツイのはここから……
出来ることなら見せたくはなかったが…そうも言ってられないよなぁ…。
「……ろす…」
「?」
「…す…ころす…殺す殺す殺す殺すコロスコロスコロスー!!!…【
ガザックが怒号と共に立ち上がり、身体が赤黒いオーラに包まれる!
……来る!
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