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「う……」
「くっ……」
「コイツラ…とんでもねぇ…」
俺達の前に倒れる5人の男達。全員HPは残り僅か…勝負アリ、だ。
「どーする?まだやるか!?」
マイルが凄み、慌てる男達。
「す、すすすみません!もう、勘弁してください!!」
「…あっそ、今回は見逃してやる!もうオレ達にちょっかいかけてくんじゃねーぞ!」
「は、はいいいぃぃぃ!!」
深々と頭を下げる男達。俺達は踵を返し、クランツへと歩き出し…
「…ハッ!くたばりやがれえぇぇぇ!!」
背後から3人の男達が不意打ちを仕掛けてくる!!…が
「だーかーらー!…バレバレなんだよバカタレがあぁぁ!!」
マイルが大剣で横薙ぎに一閃!…
「うっ!」
「ひっ!」
「あぁ!」
3人の男がまとめて光となって消滅。
「…はい、これで3対2…形勢逆転だなぁ?おい」
「ま、待ってくれ!」
うわー、絵に描いたような雑魚キャラ展開……!!
「うわっと!!」
突然、風切り音と共に飛来した一本の矢!
マイルはギリギリのところでそれを躱す。
「なんだ!?」
「へーっ!良い勘してるなぁ!オマエぇ…」
「ったく、ルーキー相手にこのザマたぁ…情けねぇ野郎共だ」
「お前は!!!」
木の陰から現れた二人の男…アイツは!!
――――――――――――――
ガザック Lv46
[??????] ?ランク
ギルド:??????
――――――――――――――
「ガザックっ!!……」
ノノが怒りを露わにガザックを睨みつける。コイツら…ガザックの仲間だったのか…もう一人は誰だ?
――――――――――――――
ブレングス Lv43
[??????] ?ランク
ギルド:??????
――――――――――――――
黒いローブにライトアーマー装備、ネズミのような細長い顔。手には弓が握られている。さっきの矢はコイツが放ったものか。にしても、二人ともレベル40越え…ガザックに至っては俺達と20以上のレベル差がある…。
「ガザックさん!ブレングスさん!」
瀕死の男二人がすがりつくように、ガザック達のもとへ駆け寄る。
「雑魚相手に何やってんだテメェら!!」
「す、すいやせんっ!!」
「まあまあ、そうビビらせるなよぉ、ガザック。俺達で仕留めりゃ良いだけだろぉ?」
…どうする?これだけのレベル差…この世界でのプレイヤーとしての経験値もかなり上だろう…引くべきか?
「ナギ…」
「!」
ノノが真っ直ぐにこちらを見てくる。その眼には決意が見て取れる。
「ナギ、悪いな…オレも引きたくねぇ」
「……そーだな」
俺はふっと短く息を吐き出す。……やるか
「悪いけど、簡単にやられる気は無いんで」
「お前は…刻むっ!…」
俺は思考する…。装備からして、ガザックは完全に前衛のパワーアタッカーだ…ブレングスは弓による遠距離攻撃…取り巻きは魔法職と投擲ナイフを使う中距離タイプ…アイツらが横槍を入れてこないとも限らない…状況は圧倒的不利…。
「あぁ!?抵抗する気か?」
「あぁ…存分に、抗うよ」
俺とガザックは睨み合う…。
「良い度胸だ…いっぺん死んで反省してこい!!」
俺達は一斉に仕掛けた!
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